口臭って年齢が関係する!?効果のある口臭対策

口臭は年齢に関係する!?

口臭は年齢に関係なく誰でももっているものです。

しかし、年齢と口臭には密接な関連があり、加齢に伴って口臭が増加していく傾向にあります。この記事では、年齢と口臭の関連性について探り、口臭の主な原因、そして年齢に応じた口臭予防について解説します。

年齢と口臭の関係や原因を知り、適切な口臭ケアをスタートさせましょう。

年齢と口臭の関係  

年齢と口臭には深い関係があります。では、なぜ加齢とともに口臭が変化してしまうのでしょうか。ここでは加齢と口臭の関係や主な原因について考えていきます。

加齢と口臭の関係性について

年齢と口臭についての関係性について調べてみました。調査した結果、口臭は年齢とともに多くなる傾向が認められることが分かりました。

加齢に伴う口臭の主な原因とメカニズム

では、なぜ口臭が加齢とともに増えてしまうのでしょうか。加齢に伴い口臭が増える原因は以下の通りです。

  1. 歯周病の人の割合が増える
  2. 虫歯で歯がなくなり、入れ歯の人の割合が増えるため
  3. 唾液の分泌が少なくなるため
  4. 口腔内の清掃不足

1. 歯周病の人の割合が増える

歯周病は国民病とも言われており、年代別にみても年齢が上がるにつれて歯周病の人数が増加する傾向にあります。

30代以上では3人に2人の割合が歯周病とも言われています。

そして、歯周病が進行すると歯を失ってしまう恐ろしい疾患ですが、初期症状ではほとんど自覚症状がないため、自分でも気づかない間に進行していく恐ろしい特徴を持っています。

2. 入れ歯の人の割合が増える

入れ歯は65歳以上から急激に増加します。早い人では40代から入れ歯になる方もいます。40代から入れ歯になる人がいるのは結構ショッキングですね。

入れ歯=歯を失うということですが、歯を失う一番の原因はやはり歯周病です。歯周病は痛みなどが現れにくいことから、歯周病の自覚症状もなく気付いた頃には進行していたということがあります。

歯を失う原因の第一位である歯周病は、早期発見することにより歯を失うまで重症化するリスクを減らすことができます。歯周病は自分でも気付かない疾患であることから、定期的に歯科医院で自分の歯の状況を歯科医師や歯科衛生士に見てもらうことが、自分の歯を守ることに繋がります。

3. 唾液の分泌が少なくなる

年齢が上がると唾液の分泌が減少する場合があります。こういった症状は乾燥口口渇といわれています。

唾液の減少として考えられる原因としては、加齢により唾液腺の働きが低下し、その影響により唾液の分泌量が減ります。

そのため、口の中の水分が減り乾燥状態になってしまいます。

他には薬を服用していてその薬の副作用によって唾液が減少する場合があります。さらに年齢が上がるとあまり水分を摂る習慣が減ってきてしまい、口渇の症状が現れやすくなります。

4. 口腔内の清掃不足

介護などを必要とする方などは、周囲に歯磨きをする人がいないとお口の中をキレイにすることがさらに難しくなります。

そのため磨き残しや食べ残しがお口の中に長時間残ってしまうことで、口腔内の状態が悪化し、結果的に口臭へと繋がります。

口臭の主な原因

口臭はどんな原因があるの?

口臭を引き起こす原因を5つにまとめてみました。

  1. 口内の細菌
  2. においの強い食べ物
  3. 喫煙
  4. 消化器官や胃腸の不調
  5. ストレス

1. 口内の細菌

口臭の最も一般的な原因は口腔内にいる細菌です。歯磨きやフロスなどの不足などにより、口腔内のケアがきちんとされていないと、細菌が口に残った食べかすや歯垢を分解する時に揮発性の硫黄化合物を生成します。

この生成された成分が口臭の原因とされています。

口臭の原因の成分について詳しく知りたい方は以下の記事で詳しく解説しています。

2. においの強い食べ物

においの強い食べ物が口臭に結びつくのは誰しも経験があり、みなさんご存知かと思います。

にんにくや、ニラなどにおいの強い食べ物を食べると口臭の原因となります。翌日に人と接する機会がある時や、口臭対策をしたいときは、こういったにおいの強い食べ物を控えて予定がない日に食べるなど、食べる日を調整をすることで食べ物による口臭を防ぐことができます。

3. 喫煙

タバコに含まれる化学物質が口臭の原因になります。対策としては禁煙が一番ではありますが、禁煙が難しい場合は喫煙後に歯を磨いたりマウスウォッシュなどで口臭対策ができます。

タバコを吸う人は、ニコチンやタールの特有のにおいがします。歯にタールが付着することにより、歯が黒くなったり、歯周病の進行にもタバコの喫煙が大きく影響します。

そのため口臭や歯周病などには大きな影響を与える原因のひとつといえます。

4. 消化器官や胃腸の不調

唾液は口臭を抑制する働きがあります。唾液がきちんと分泌されていればあまり口臭は気になりませんが、逆流性食道炎や胃腸などの調子が悪い状態の場合は口臭を引き起こす場合があります。

5. ストレス

ストレスが溜まっていたり、緊張状態が続いていたりする場合も唾液が減少するため、口臭を引き起こします。ストレスなどで自律神経が崩れ、交感神経が優位になると唾液の分泌が減ってしまい、口が乾燥状態になります。

リラックスした状態になると副交感神経が優位になり、唾液が増えるので口臭が抑制されます。そのため、ストレスが溜まったときは、リラックスする時間を確保したり、趣味や自分が楽しめる時間などを大切にすることが口臭対策になります。

このことからも口臭は口腔環境やストレスなど、体の状態から精神面まで幅広い部分の影響を受けることが分かります。

年齢に応じた口臭対策

では年齢によって口臭対策はどんなことに取り組めばいいのでしょうか。3つの年代に分けて表にしました。

年代別の口臭対策

上記の表からも分かるようにどの年代にも共通して大切なのは定期的な歯科検診です。

歯が痛くないから随分歯医者に行っていないとか、面倒だから歯医者に行くのを先延ばしにしている方も多いと思いますが、長く自分の歯で美味しいものを食べ、笑顔で過ごすため、そして何より自分の歯を虫歯や歯周病から守ることが何よりも大切になってきます。

そして、虫歯や歯周病の治療をすることは口腔環境を整えるになりますので、口臭対策にも繋がっていきます。

積極的に歯科の定期検診を受診し、健康的な口内環境を維持していきましょう。

口臭予防と健康な口内環境の維持

年齢別の口臭対策が分かったところで、口臭予防と口内環境を維持する方法について簡単に紹介していきます。

  1. 朝起きたとき、食後、寝る前に歯磨きをする
  2. 歯間ブラシやフロスを使い、歯間汚れも落とす
  3. 唾液マッサージやガムなどを噛んで唾液を増やす

歯ブラシとフロスや歯間ブラシと併用することで、8割以上のプラークを除去できることから、積極的に歯磨きの時間にフロスや歯間ブラシを取り入れてみましょう。

そして、唾液を増やすことも口臭予防には効果的です。唾液には口臭を抑制する役割があります。私たちの体には口臭を予防する機能が備わっているので、大いに活用していきましょう。

口の中が乾燥していると思ったときには唾液を簡単に増やすことができます。ガムや飴を食べたりすることでも増えますし、唾液マッサージもおすすめです。

とても簡単なマッサージですので、顔を洗った時や歯磨きの時など、ちょっとした時間に取り入れてみてください。

唾液を増やすためのマッサージについては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ唾液を増やして口臭予防にチャレンジしてみましょう。

まとめ

この記事では、年齢と口臭の関連性に焦点を当て、口臭を予防し対策する方法について詳しく説明しました。年齢による変化を理解し、適切なケアを行うことで、健康な口臭を維持できます。

口臭は自分の精神や健康状態を示す指標となるものです。口臭の対策には様々な方法がありますが、一番大切なことは定期的な歯科検診と健康的な毎日を過ごすことです。

歯周病には自覚症状がないため、定期的に医師に診てもらうこと。そして生活習慣を整え、ストレスと上手に向き合うことを心がけていきましょう。

監修:山辺 彩香

石川県歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。

また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。

2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。

2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。