歯の根元は黄ばみやすい?黄ばむ理由と対策とは
こういった疑問にお答えします。
なぜか黄ばみやすい歯の根元。
笑った時にがっつり見えるわけじゃないけれど、鏡を見た時に気づくと気になってきますよね。
歯の根元が黄ばむ理由はいくつかありますが、大きく分けると2種類あります。
食べ物や飲み物などが原因の場合と歯そのものに原因がある場合です。
一緒に確認していきましょう!
記事は5分で読み終わります。
歯の根元が黄ばむ理由
飲食による場合
着色による汚れ
基本的にお水以外の飲食物は全て着色します。
とくにコーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーやチョコレートなどの色の濃い食べ物や飲み物は着色の原因となるステインを多く含んでいるため、それらをよく口にする人ほど歯が黄ばみます。
またタバコのヤニなども歯が黄ばむ原因の一つです。
ニコチンやタールなどはネバネバと歯に付着しやすく、茶色っぽい汚れになります。
歯垢や歯石の蓄積
歯垢とは、ネバネバとした細菌の塊のことでプラークとも呼ばれています。
歯みがきでの磨き残しによって歯垢がたまり、そのまま放置しておくと固い歯石になります。
歯垢や歯石はとくに根元の方に残りやすく、溜まると歯の色が黄ばんでいるように見えてきます。
歯垢は歯ブラシや歯間ブラシなどで除去することができますが、歯石はいくら擦ったとしても自分の力では落とすことができないため、歯科医院で削り落としてもらう必要があります。
そして、歯石のついた歯は表面がザラザラしているため、そこにさらに歯垢がたまりやすくなり、結果として歯石がどんどん増えていってしまうことになります。
歯垢や歯石はそのままの状態で放置しておくと歯周病の原因にもつながってしまうので注意しましょう。
歯そのものに原因がある場合
神経が死んでいる
歯の神経が弱っていたり死んでしまったりしている場合も、歯が変色して茶色やグレーになってきます。
歯の神経を失う原因としては、かみ合わせによって大きな負荷がかかったり、ぶつけたり転んだりして強い衝撃が加わるなどがあります。
また、虫歯の治療によって神経を取ることもあります。
神経がもろくなると、歯の耐久性も弱くなるため割れやすくもなります。
詰め物による経年劣化
素材にもよりますが、虫歯になったり、歯が欠けたなどの治療で詰め物や被せ物をすると、年数を重ねるうちに変色する場合があります。
とくに銀歯などの金属でできた被せ物は使っていくうちに金属が溶けて周りの歯や歯茎自体が黒く変色することがあります。
加齢
歯は一番外側にエナメル質という固い組織、その下に象牙質という黄色っぽい組織、中心に歯髄という3層構造になっています。
エナメル質は半透明なため、その下の象牙質が透けて見えることがあります。
とくに普段から力強く歯磨きをする人はエナメル質がうすくなり、より象牙質の黄色が見えやすくなります。
象牙質は年齢を重ねるにつれて色が濃くなる傾向にあり、エナメル質も日々の生活で徐々に薄くなってくるため、さらに透けて歯が黄ばんで見えやすくなります。
また、歯の構造上もともと根元の方はとくにエナメル質が薄い状態になっているので、黄ばんで見えやすいです。
加齢とともに歯茎が下がることによって根元の方がよく見えるようになり、より黄ばみが目立つようにもなります。
歯の黄ばみに対する対処法
歯垢や歯石の場合
先ほど説明したように、歯垢は歯ブラシや歯間ブラシなどで除去することができますが、歯石は歯科医院でしか除去することができないため歯科医院でクリーニングしてもらう必要があります。
歯科医院のクリーニングでは固い歯石が取れるだけでなく、自分では磨きづらい箇所の歯垢などもキレイに除去することができます。
着色汚れの場合
ステインやタバコのヤニなどの汚れであれば、歯科医院やセルフホワイトニングのクリーニングによって除去することができます。
クリーニングは歯の表面上の汚れのみを落とすものになるため、もともとの自分の歯の白さになることができます。
もしあなたがそれ以上の白さを求めるようであれば、ホワイトニングすることをお勧めします。
ホワイトニングでは歯の内側に沈着した汚れを分解することができるため、根元の方の沈着汚れも落としやすく、あなたの理想の白さに近づくことができます。
神経が死んでる場合
神経を失った歯はもろくなりやすいため、通常は歯が割れないように金属などの被せ物をすることが多いです。
見た目が気になる場合は、歯の表面に部分的にセラミックを貼り付けるラミネートニベアという方法もあります。
基本的に神経を失い変色してしまった歯は、通常のホワイトニングで白くすることは困難です。
しかしこの場合はウォーキングブリーチと呼ばれる方法によって、歯の色を改善することができます。
ウォーキングブリーチとは、歯に小さい穴を空けて内部にホワイトニング剤を注入し、内側から歯を漂白して白くするという方法のことです。
自分の歯を削らずにホワイトニング ができるので、気になる方は一度歯医者さんに相談してみるといいでしょう。
詰め物の経年劣化の場合
詰め物や被せ物などについては、着色の原因がステインやタバコのやになど歯の表面についた汚れによるものの場合は、クリーニングやホワイトニングすることでキレイに落とすことができます。
しかし、もともと作られたとき以上の白さにはならないため、いくらホワイトニングの回数を重ねたとしても、人工歯そのものの色を変えることはできません。
ホワイトニングをしても満足のいく白さにならなかったり、黄ばみが改善されない場合は、劣化により人工歯そのものが変色している可能性が高いため、その部分を新しく作り替えることをお勧めします。
加齢の場合
加齢による黄ばみの場合は、ホワイトニングすることである程度の改善が期待できます。
ただ、ホワイトニングは年齢を重ねれば重ねるほど個人差が大きいものになるので、受けてみないとわからない部分はあります。
また、年齢を重ねることによって歯周病が進行し、歯茎が下がってしまっている場合も根元の方の黄ばみが目立って見えやすくなります。
鏡で一度、自分の歯茎をチェックしてみてください。
もし歯茎が下がっていることで歯の根元がよく見えているようなら、歯医者さんで受診することをお勧めします。
加齢による歯の黄ばみのついてはこちらの歯の黄ばみが気になる!加齢による黄ばみの予防法とは?の記事で詳しくお話ししているので、ぜひ参考にご覧ください。
普段からできるセルフケア
色の濃い食べ物・飲み物を控える
ステインを多く含む色の濃い食べ物や飲み物を過剰に摂取することは、できるだけ控えるようにしましょう。
歯は乾いている状態が一番汚れがくっつきやすくなります。
そのため、色の濃い食べ物などを摂取する前に、お水を口に含んで歯を潤してから摂取するようにすると、汚れがくっつきにくくなります。
摂取した後もすぐにお水で口をゆすぐだけでも着色の度合いは変わってきます。
ヤニの原因でもあるタバコも、健康のためにできるだけ控えることをお勧めします。
毎日の歯磨きを習慣づける
歯みがきを丁寧に行うことも非常に効果的です。
歯ブラシだけで落とせる汚れは全体の約60%、これに合わせて歯間ブラシや糸ようじなども活用することによって、約90%近くの歯垢を除去することができます。
丁寧に歯磨きは歯垢などの汚れを除去することができ、虫歯や歯周病予防にもつながります。
初期の虫歯も、歯磨きをしっかりすることで進行を止めることができます。
一般的に、1回の歯みがきは3分間が推奨されています。
たった3分ですが、意外と磨けていない人が多いのが事実です。
「食べたら磨く」を習慣にすることで、歯の黄ばみだけでなくお口の中の病気も予防することができます。
ぜひこの記事を読んだ今日から3分間の歯磨きを意識してみてください!
石川県歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。
2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。