【注意!】ストレスが口臭の原因に!?口臭の原因と対処方法

ストレスが口臭の原因となるのをご存知ですか。

最近、ちょっと口の中がネバネバする。口臭が気になる……そんなお口の状態の場合、もしかしたらストレスが原因かもしれません。

この記事ではなぜストレスが原因で口臭が強くなるのか。そしてストレスの口臭の対策方法について解説していきます。

口臭がまったくない人は存在しません。あまり神経質にはならず、口臭が気になるなと思った時にぜひ参考にしてみてください。

なぜ疲労やストレスが原因で口臭が強くなるの?

自律神経には緊張状態のときに優位になる交感神経とリラックスしたときに優位になる副交感神経があります。

自律神経は唾液の分泌を調整する働きがあります。緊張状態が続くと交感神経が優位になり、身体の防御反応として生存するために、身体の血液を重要な部分に集めるため、唾液の分泌量が減り口の中が乾燥しやすくなります。逆に副交感神経が優位のときはリラックスした状態のため、唾液の分泌量が増えます。

私たちの身体は1日の中でも唾液の分泌が増えたり減ったりを繰り返し、様々な身体の機能とバランスを保っています。

そもそも唾液の働きとは?

唾液は口臭対策には欠かすことのできない働きがあります。ここでは唾液の働きについてご紹介していきます。

唾液がもつ働きは以下のとおりになります。

1つずつ簡単に説明していきます。

  1. 食べ物を飲み込みやすくする
  2. 味を感じやすくする
  3. 消化を助ける
  4. 口の中をキレイに保つ
  5. 全身の健康を守る
  6. 歯の再石灰化をし虫歯から守る

1. 食べ物を飲み込みやすくする

唾液は食事の時に噛み砕いた食べ物をまとめて飲み込みやすくする役割があります。乾いた食べ物などを食べる時に口の中の水分が奪われ、お茶などと一緒に口にしないと飲み込みにくい場合があると思いますが、唾液が口の中にないと食べ物が飲み込みづらくなってしまいます。

2. 味を感じやすくする

食べ物の味は舌にある”味蕾(みらい)”という器官に、唾液が溶け込むことによってようやく味が分かるようになります。

そのため、唾液が少なくなると味蕾に味の抗生物質が届かなくなり、食べ物の本来の味が分からなくなります。そのため、舌が乾燥した状態の舌の上に塩をのせても、唾液がなければ味を感じにくくなります。

私たちが美味しく食べ物の味を甘い・苦い・辛いなど味を判別できるのは唾液の存在があるからなのです。

3. 消化を助ける

唾液には消化を助けるアミラーゼと呼ばれる消化酵素が含まれています。噛むことによって消化酵素と食べ物と混ざり合い、炭水化物を糖に分解する働きがあります。

4. 口の中を自浄作用で保つ

じつは唾液は1日で1リットル以上も分泌されています。

唾液は口の中にある細菌や食べかすを洗い流す働きもあります。私たちは普段意識しなくても、ある程度口の中をキレイに保てているのは唾液の自浄作用のおかげなのです。

5.抗菌作用で全身の健康を守る

唾液には他にも口の中に入ってきた細菌を抗菌する作用もあります。リゾチーム、ペルオキシダーゼ、免疫グロブリン、ラクトフェリンなどを含んでおり、口の中に入った細菌が増殖するのを防ぎ、私たちの身体の中に細菌が侵入するのを守ってくれています。

6. 歯の再石灰化をし虫歯から守る

私たちは食事をするたびに口の中が酸性に傾きます。口内環境が酸性に傾くことで歯の表面が溶け出し虫歯になりやすい状況になりますが、唾液の存在により酸性に傾いた状態を中和する働きがあります。

そのため、虫歯予防や歯の健康を守るためにも唾液の働きは欠かせない存在となっています。

以上のことから、唾液は私たちの食事や健康、虫歯などから日々の健康を守ってくれる頼もしい存在であり、欠かすことの出来ない重要な役割をもっています。

ストレスからくる口臭の対処方法

ストレスが原因の口臭の対策には以下の4つがあげられます。

今からご紹介する方法はストレス以外にも口臭の対策としても効果があります。口臭が気になるときや口が乾燥していると感じたときに取り入れてみてください。

  1. ストレスを減らす
  2. 水分補給
  3. よく噛んで食べる
  4. 唾液を増やす

ストレスを減らす

ストレスが原因の口臭の場合はまずはストレスを減らすことが大切です。現代はストレス社会であり、スマホやパソコンの普及によりいつでも連絡がとれ便利になった分、拘束されやすい部分もあります。

なかなかストレスから離れるのは難しいですが、意識的に自分の時間を作るようにしましょう。この時に意識したいのは何もしない時間を持つということです。

なんだそんな事……と思うかもしれませんが、これはじつはとても大切なことなのです。特にストレスでいっぱいになっている場合には意識的にボーっとする時間を持つことでストレスを軽減することができます。おすすめなのは瞑想や音楽を聴くことです。

どちらも思い立ったらすぐに始められますし、寝る前に部屋を暗めにし、瞑想や音楽を聞いたりすることで、ストレスを減らし質の良い睡眠をとることができます。そして、脳を休めることによって新しいアイディアや集中力アップしたり、何もしない時間が仕事などにプラスの作用をもたらしてくれます。

他にはどこかに外出したり、自分が没頭できる趣味を楽しんだり、ストレスを発散できる方法は人によって違うため、自分に合うストレス解消方法を見つけてみましょう。

水分補給

こまめに水分補給することで、口の中が乾燥するのを防ぎ、唾液の分泌を促すことができます。ですが、そのこまめな水分補給で注意してほしいことがあります。

水分補給するときはお茶やコーヒーなどは逆効果になるため、水を飲むのがおすすめです。

とくに朝食前と寝る前に飲むのが効果的です。特に眠っている間は唾液の分泌が減り、乾燥しやすいため寝る前は特に意識して水分補給をしたいところです。

よく噛んで食べる

食事中によく噛んで食べることで、唾液腺が刺激され唾液の分泌につながり、食事が飲み込みやすくなったり、口臭の対策にもつながります。

なるべく1口30回以上と噛む回数を増やすことを意識して食事するのが理想的ですが、どうしても意識するのを忘れてしまう場合には、適度な硬さのものを食事に取り入れるだけで自然と噛む回数が増えます。

現代はどうしても柔らかい食べ物になりがちです。食材を選ぶ時に食べごたえのある食べ物を取り入れてみましょう。口の中に食べ物がある状態で飲み物やスープなどで食べ物を流し込んで食べると、唾液の分泌が抑えられてしまい、胃に負担をかけてしまうので、口の中に食べ物がある間はなるべく水分を控えましょう。

ここでは自然と噛む回数が増える食べ物を紹介します。

ごぼう・たけのこ・切り干し大根・いか・たこ、りんごなどは噛みごたえがあるため、噛む回数が増えやすい食材です。

他にも生野菜も食べごたえのあるものが多いため、生野菜サラダなどもおすすめです。

他には食材を大きめに切ったり、薄味にすることで自然に噛む回数が増えるので、食事に取り入れてみましょう。

唾液の分泌を増やす

なかなか意識しない唾液の存在ですが、唾液の分泌が減ることで口臭や虫歯などにも繋がります。じつは唾液の分泌を簡単に増やすことができます。

簡単な方法だとガムを噛んだり、梅干しなど酸っぱいものを口にするだけでも唾液は増えます。そしてあご周辺には唾液腺があるため、唾液腺をマッサージすることでも簡単に唾液を増やすことができます。

以下の記事に唾液を増やす方法を詳しく解説しています。口の中が乾燥している、口臭が気になる方はぜひ参考にしてみてください。

まとめ:ストレスと上手に付き合っていくのが大切

ストレスが口臭の原因となることや対策方法についてご紹介しました。

毎日の仕事や日常でどうしてもストレスがなくなる状態というのは難しいです。ですが、ストレスを抱え込むと口臭だけでなく身体全体の健康にも影響を及ぼします。

日々の暮らしの中で自分のストレスと上手に付き合っていくのが何よりも大切になってきます。

忙しい日々に流され、自分のことは後回しにしがちなりがちですが、自分のことは自分にしか分かりません。そして自分の健康も自分で守るしかありません。

口臭は自分の健康やストレスの状態を表しています。そのためそのサインを見逃さず、自分と向き合う時間や気分転換する時間を日常にほんの少しでも取り入れてみましょう。

監修:山辺 彩香

石川県歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。

また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。

2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。

2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。