レモンや重曹を使って歯は白くなる?歯に与える影響とおすすめのホワイトニング
「レモンや重曹を使って歯が白くなる」という方法が話題になりましたが、実はレモンや重曹を使ったホワイトニングには注意が必要です。レモンの酸や重曹の研磨作用は、歯を一時的に白く見せることもありますが、エナメル質を傷つける恐れもあります。
歯の健康と白さをキープするためには、正しいホワイトニング方法と日常のケアが重要です。この記事では、レモンや重曹が歯に与える影響と、おすすめのホワイトニングをご紹介します。
レモンや重曹で歯は白くなる?
レモンや重曹は歯にどのような影響を与えるのでしょうか。ここではレモンや重曹が歯に与える影響を詳しく解説していきます。
レモンが歯に与える影響
酸性が強い食べ物や飲み物は、歯に大きな影響を与えます。
酸性が強い主な食べ物や飲み物は以下のとおりです。
- 炭酸飲料(コーラなど)
- スポーツドリンク
- ワイン(梅酒)
- ドレッシング
- お酢
- 柑橘系の果物(レモン・オレンジ・イチゴ・パイナップル)
レモンなどの酸性が強い食品は、歯にとって注意が必要です。レモンの酸で歯の着色汚れを落とす方法が知られていますが、あまりおすすめできません。
酸には歯の表面を覆うエナメル質を溶かす働きがあり、長い期間、酸にさらされることでエナメル質が溶けてしまう恐れがあるため注意してください。エナメル質は歯の表面を覆っているもので、酸の影響を受け続けることで、最終的に酸蝕症(エナメル質が徐々に失われる症状)になるリスクが高まります。
口の中は通常は中性に保たれていますが、食事をするだけで一時的に酸性に傾くことを理解しておきましょう。特に酸性度の高い食べ物や飲み物を摂取すると、口内が酸性状態になるため、エナメル質が溶けやすくなります。
レモンやイチゴといった柑橘系の果物を使った歯のホワイトニング法や、炭酸飲料、スポーツドリンク、ワインなどの酸性飲料の摂取は、長時間の酸性環境を作り出すため控えるのが望ましいです。
もし酸性の食品や飲み物を摂取した場合には、水を飲んで口の中の酸性を薄めることや、唾液の分泌を促すことをおすすめします。唾液には酸を中和する効果があり、口の中を健康に保つ役割を果たします。また、食事の時間をしっかり区切ることも有効で、だらだらと食べ続ける習慣は避けた方が良いでしょう。
唾液は簡単に増やすことが可能です。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
重曹が歯に与える影響
重曹を使ったホワイトニングは手軽な方法に見えますが、歯に悪影響を与える可能性があるため、おすすめできません。
重曹は弱アルカリ性で研磨作用があり、表面の汚れを落とせます。しかし、研磨効果が強いため、歯のエナメル質も削り取ってしまうリスクがあるため、避けるべきです。エナメル質が損なわれると、歯が黄ばみやすくなるだけでなく、虫歯や知覚過敏の原因にもつながります。
また、口の中がアルカリ性に傾くことで、歯石がつきやすくなるデメリットもあります。酸性が強すぎる環境はエナメル質に悪影響を与えますが、アルカリ性も口内バランスを崩す原因となり、歯の健康には良くありません。
重曹を歯に直接つけて磨く方法や、重曹水でのうがい、重曹を水と混ぜてペースト状にして使う方法がよく知られていますが、どれもエナメル質にダメージを与える可能性があります。
重曹は100円均一などで簡単に手に入るため、手軽なホワイトニング方法として取り入れやすい反面、長期的に見るとデメリットが大きいです。歯の健康を保つためには、適切な歯磨き粉と正しいブラッシング方法を選び、歯科医による定期的なクリーニングやホワイトニングを選択することがおすすめです。
歯を白くするなホワイトニングがおすすめ!
歯を白くしたいと考えると、自分でできるセルフケアを試したくなりますが、歯を傷つける誤ったケアは逆効果です。歯を安全に、そして効果的に白くするには、ホワイトニングが最適な方法といえます。
歯を安全な方法で白くするにはホワイトニングがおすすめです。
ホワイトニングの仕組みは、歯の表面に付着した着色汚れを分解して落とす方法です。具体的には、専用のホワイトニング剤を歯に塗布し、光を当てて化学反応を引き起こすことで歯を白くします。歯の表面を削らずに白さを引き出せるため、歯に負担をかけずに白い歯が手に入ります。
確実に歯を白くしたい方は、ホワイトニングを利用することで、安心して美しい歯を目指せるためおすすめの方法と言えるでしょう。
歯を白くしたい方におすすめのホワイトニング方法
歯を白くしたいと考えている方には、ホワイトニングがおすすめです。
主なホワイトニングの方法には以下の3つがあります。
- オフィスホワイトニング
- ホームホワイトニング
- セルフホワイトニング
それぞれ特徴があるため、自分に合ったホワイトニングを取り入れることが大切です。
簡単に特徴を解説します。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニング方法です。歯科医院で歯科医師のみが扱える漂白効果のある薬剤を使うことが特徴で、歯の専門家が行うため安心してホワイトニングができることが最大のメリットです。
一方で、オフィスホワイトニングは色戻りしやすい点がデメリットに挙げられます。自分の歯に不安がある方やプロに歯を診てもらいたい方には、オフィスホワイトニングをおすすめします。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、自宅で自分の好きなタイミングで行うホワイトニングです。最初は歯科医院で自分に合ったマウスピースを作成し、処方された薬剤を使用し、マウスピースを一定期間装着することで歯を白くします。
オフィスホワイトニングに比べて、即効性はありませんが、歯の内側から白く出来るのが特徴で、長期間白さを維持できるのが最大の魅力です。
忙しくあまりホワイトニングに通う時間が取れない方にはおすすめの方法と言えます。
セルフホワイトニング
セルフホワイトニングは、ホワイトニングの器具が用意されているサロンに行き、自分でホワイトニングする方法です。ホームホワイトニングとは違い、自分でホワイトニング用の薬剤を歯に塗布し、光を照射するため、本格的なホワイトニングができます。
また、自分で施術するため他のホワイトニングに比べて比較的リーズナブルで行える点も魅力です。
またホワイトニングは一度施術すれば終わりではなく、定期的なホワイトニングを継続することで、白い歯を維持することが可能です。
どのホワイトニングか迷っている方は、まずはセルフホワイトニングから始めてみることをおすすめします。
今日からできる!歯を白く保つための生活習慣
歯を白く保つためには、毎日の生活習慣が大切です。
- 日頃から丁寧な歯磨きを心がける
- 色の濃い食べ物を食べた後は、水を飲むか歯磨きをする
- 定期的な歯科検診を受診する
- ホワイトニングを取り入れる
歯を白く保つためには、日頃からの丁寧なケアが重要です。まず、毎日の歯磨きは歯の表面の汚れを取り除き、口内を清潔に保つための基本となります。ただし、強く磨きすぎるとエナメル質を傷つけてしまう可能性があるため、歯ブラシの毛先をつぶさないくらいの優しい持ち方で歯磨きをするように心がけましょう。歯を磨く時には、歯の1本1本を丁寧に磨くイメージを持つと効果的です。
また、コーヒーやワインなど色の濃い食べ物や飲み物を摂取した後は、口内の着色汚れを防ぐために水を飲んだり、可能であれば歯磨きをしたりする習慣を取り入れると良いでしょう。
色の濃い食べ物について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
さらに、定期的な歯科検診と歯のクリーニングも欠かせません。日々のケアでは落としきれない汚れも、歯科医によるクリーニングで効果的に取り除くことが可能です。そして、歯の白さをより保ちたい場合は、ホワイトニングも検討すると良いでしょう。
日頃のケアに加えてホワイトニングを取り入れることで、歯の白さを維持し、美しい口元を保てます。
また、タバコやお酒の習慣がある方も、歯に着色汚れが付きやすくなるため、うがいや水を飲む、歯磨きなどを積極的に取り入れましょう。
まとめ
今回は、レモンや重曹を使ったホワイトニングの効果と、おすすめのホワイトニング方法、歯を白く保つための生活習慣についてご紹介しました。
歯を白くするには、ホワイトニングが効果的ですが、その後のセルフケアも大切です。ただし、誤ったセルフケアはかえって歯を傷つけることがあるため、正しい方法を理解して行う必要があります。
適切なセルフケアと定期的なホワイトニングを続けて、白く健康的な美しい歯を目指しましょう。
小樽歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2023年3月〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業。
2023年3月〜Kiratt 札幌店にて独立。
・ホワイトニングサロンKiratt札幌店オーナー
・歯科衛生士歴3年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり