ホワイトニングペーストとは?歯磨き粉の違いとメリット・デメリットを解説
現代社会において、歯の美しさは健康や美容意識の高まりとともに重要視されています。白い歯は明るい表情になり、自分の口元に自信が持てることから、多くの人が白い歯に憧れています。ホワイトニングペーストというものをご存知でしょうか。歯磨き粉代わりに使えるホワイトニングペーストが注目を集めています。
この記事では、ホワイトニングペーストと通常の歯磨き粉の違いやメリット・デメリットについて詳しく解説します。それぞれの役割や効果、選び方のポイントなどを理解し、白い歯を目指しましょう。
ホワイトニングペーストとは?歯の美白を目的としたアイテム
ホワイトニングペーストは、歯の美白を目的としたオーラルケアの一種です。通常の歯磨き粉と同じように使用しますが、歯の黄ばみや着色汚れを落とす効果が期待されています。また、ドラッグストアやショッピングサイトで簡単に購入できます。
ホワイトニングペーストには2つの役割がある点が特徴です。1つめは、表面のステイン(歯の着色汚れ)を除去することで、歯を明るく見せること。
2つめは、歯科医院で行うホワイトニング施術のサポートとして、知覚過敏やホワイトニングスポットを緩和する働きがあることです。歯科医院での施術後の歯の状態を安定させるために使用する場合もあります。
近年では、市販のホワイトニングペーストの種類が増え、手軽に利用できることから、日常のオーラルケアとして取り入れる人が増えています。
歯磨き粉の基本的な役割とは?
普段私たちが使っている歯磨き粉の基本的な役割について考えてみましょう。
通常の歯磨き粉の役割は、主に以下の3つです。
- プラーク除去:歯垢を物理的に取り除き、虫歯や歯周病の予防をします。
- 虫歯予防:フッ素がエナメル質を強化し、虫歯の進行を防ぎます。
- 口臭ケア:抗菌成分が口内環境を整え、口臭を軽減します。
ホワイトニングペーストは歯を白くするのが目的に対し、普通の歯磨き粉は歯垢を取り除き、虫歯や歯周病を予防し、歯の健康を維持するために使用します。
歯磨き粉は基本的な役割を果たしながら、歯の状態や個人の悩みに応じた商品があります。たとえば、知覚過敏用や歯周病予防用、さらにはホワイトニング効果を持つ製品など、多様化が進んでいます。
ホワイトニングペーストの基本的な仕組み
ホワイトニングペーストは、着色汚れを落とすことに特化した製品です。主な成分とその作用は以下のとおりです。
- ポリリン酸Na:着色汚れを落とす効果がある。
- ヒドロキシアパタイト:歯の表面の傷を修復する。
上記の成分が含まれるホワイトニングペーストを使用することで、美白効果が得られます。ただし、製品によって成分の配合比率が異なるため、効果や使用感が変わる点に注意が必要です。
ポリリン酸Naは、歯の表面の着色汚れを除去する効果があり、歯を白くすることを目的にした商品によく含まれている成分です。
ヒドロキシアパタイトは、歯の表面を修復する働きがあります。歯の表面が滑らかになることで、着色汚れが歯に付着しにくくし、歯を白くする目的で含まれている成分です。
通常の歯磨き粉との成分の違い
通常の歯磨き粉とホワイトニングペーストの主な違いは、成分と目的にあります。以下の表で比較してみました。
※ホワイトニングペーストは、商品によって主成分が変わる場合があるため、上記の成分はあくまで一部の製品に含まれるものです。
ホワイトニングペーストは歯の美白効果を目的としていますが、製品によっては口臭などもケアできるものも販売されています。ホワイトニングペーストを選ぶ際は、自分の目的にあった商品を選んでみてください。
ホワイトニング効果は本当にあるの?
市販のホワイトニングペーストは、歯の表面の汚れを除去することで、見た目の白さを向上させます。ただし、「歯そのものを白くする」効果は期待できません。
確実に歯を白くしたい場合は、ホワイトニングの施術をおすすめします。ホワイトニングは、歯科医院で行うオフィスホワイトニング、自宅で行うホームホワイトニング、自分で行うセルフホワイトニングなどがあります。自分のライフスタイルや予算に合わせて選んでみてください。
オフィスホワイトニングやホームホワイトニング、セルフホワイトニングについては以下の記事を参考にしてみてください。
ホワイトニングペーストのメリットとデメリット
ホワイトニングペーストにはいくつかのメリットとデメリットがあります。使用前にメリットとデメリットを理解してから購入を検討してみてください。
ホワイトニングペーストのメリット
ホワイトニングペーストのメリットは以下のとおりです。
- 手軽に購入・使用できる
- 専門的な施術と比べて低コスト
ホワイトニングペーストの最大の魅力は、手軽に購入できる点です。ホワイトニングは施術の時間の確保や、歯科医院やサロンに通う必要がありますが、ホワイトニングペーストに関しては購入もホワイトニングも自宅で行える点が魅力です。
さらにホワイトニングペーストは数千円程度で販売されていることが多く、低コストで行える点も嬉しいポイントです。
ホワイトニングペーストのデメリット
ホワイトニングペーストにはデメリットも存在します。主なデメリットは以下のとおりです。
- 即効性がない
- 頻繁な使用や誤った使い方で歯や歯茎にダメージを与えるリスクがある
- 通常の歯磨き粉に比べ、研磨剤が多く含まれることがあるため、エナメル質に影響を与える可能性がある
ホワイトニングペーストは手軽に購入できて、コストも抑えられる魅力がある一方で、商品に含まれる薬剤がマイルドなもののため、効果が出るまで時間がかかる点はデメリットと言えます。
また、ホワイトニングペーストだけで本来の歯より白くするのは難しく、本来の歯より白くするためにはホワイトニングがおすすめです。ホワイトニングペーストはあくまで、歯の汚れを落とす補助的なアイテムとして考えておきましょう。
また、ホワイトニングペーストを選ぶ際には『清掃剤』や『研磨剤』が含まれているかも事前に確認してみてください。研磨剤は汚れを落とす目的で含まれますが、使い方によっては歯の表面を傷つけてしまう恐れがあるので注意が必要です。
特に強い力で歯を磨く習慣がある人は、なるべく研磨剤を含む商品は避けるようにしましょう。
通常の歯磨き粉を使うメリット
通常の歯磨き粉は、長年にわたり安全性が確認されており、日常的に安心して使用できる点が最大のメリットです。特に日本の歯磨き粉は薬機法に基づいた製品が多く、安心で安全なものを販売しています。またフッ素も日本の歯磨き粉は体に害のない含有量で作られています。
特に、フッ素を含む製品は虫歯予防効果が高く、健康な歯を維持するために欠かせません。ホワイトニング効果を重視しない場合は、通常の歯磨き粉で十分な効果が得られます。
ネットショッピングなどで海外の歯磨き粉を購入する際は注意が必要です。日本の歯磨き粉とは違う用量の薬剤が含まれている商品があるためです。海外の歯磨き粉を買う際には、きちんと安全性を確認したうえで購入しましょう。
ホワイトニングペーストと普通の歯磨き粉 どちらを選ぶべき?
歯の美白を求める場合は、ホワイトニングペーストが効果的です。一方、虫歯予防や歯茎の健康を優先する場合は、通常の歯磨き粉を選ぶのが適切です。また、最近ではホワイトニング効果を持ちながら健康ケアも兼ね備えたハイブリッド型製品が登場しており、これらも選択肢として検討する価値があります。
ホワイトニングペーストは補助的に使用することをおすすめします。過度な使用を避け、週に数回程度を目安にすると、歯や歯茎への負担を軽減できます。また、専門的なホワイトニング施術との併用で、より効果的な結果を得られるでしょう。
まとめ
ホワイトニングペーストと普通の歯磨き粉の違いについて解説しました。現代では、美意識が高い人が増え、歯を白くしたいと考えている人が急増しています。
普通の歯磨き粉は歯の健康を維持する人に、ホワイトニングペーストは歯を白くしたい人に向けた商品です。ただし、市販の製品だけでは本来の歯より白くすることは難しいため、確実に白くしたい人はホワイトニングを検討してみましょう。
小樽歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2023年3月〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業。
2023年3月〜Kiratt 札幌店にて独立。
・ホワイトニングサロンKiratt札幌店オーナー
・歯科衛生士歴3年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり