意識してますか?歯磨きの目的とオーラルケアグッズ選び
- あなたは毎日歯磨きしてますか?
- 歯磨きの目的は何か言えますか?
- 正しいやり方で歯を磨けていますか?
- 歯磨きの道具を使い分けていますか?
この質問に自信を持って答えられない方は、今回の記事は要チェックです!
「ちゃんと歯磨きしてたのにどうして虫歯になったんだ?」
「どうして歯周病になってしまったんだ?」
そんな後悔をしないよう、この記事を読むことで歯磨きへの理解を深めることができます。
しっかりと自分の歯磨きを見直していきましょう!
※記事は5分で読み終わります。
歯磨きの目的について
生活習慣の一つになっている歯磨き。
毎日当たり前のように行っていると思います。
例えばあなたが30歳だったとして、はじめて歯が生える生後6ヶ月から今日に至るまで、1日2回歯磨きをしてきたとしましょう。
さて、その回数はどれくらいになると思いますか?
なんと21,540回に及びます!
通常、2万回以上毎日なにかを積み上げればその分野の一流になれると言われています。
そう考えると、皆さんは全員が一流の歯磨き二ストのはずです。
ではここで質問です。
「歯磨きの目的」とはなんですか?
「歯磨きの正しいやり方」ってどんなやり方ですか?
いざ聞かれると自信を持って答えられる方はほとんどいないのではないでしょうか?
おそらく多くの人は、ただ作業として自分がなんのためにそれをやっているのか目的を意識せず無意識に歯磨きをしていると思います。
しかしそれでは本当の意味で歯磨きの目的を達成することは永遠にできません。
だからこそこの記事を読むことで、自分がこれまでにやってきた歯磨き習慣の間違いに気づき、たしかな目的を持って確実な効果をねらい、正しい方法で歯磨きができるようになります!
それでは早速はじめていきましょう。
歯磨きの目的
もう一度お聞きしますが、歯磨きの目的はなんでしょう?
「歯をキレイにするため」「虫歯にならないため」「エチケットだから」このように答える方が多いと思います。
もちろん間違いではありません。
ただ言葉が曖昧で具体性に欠けます。
なんとなくイメージは湧きますがゴールが明確ではありません。
だから歯磨きの仕方を間違えてしまうことになるのです。
ズバリお伝えします。
歯磨きの目的は「機械的なプラークの除去」です。
では「プラーク」とはなんでしょうか?
プラークについて
プラークとはネバネバとした細菌の塊です。
ネバネバしているから唾液で自然に流れてはくれません。
ネバネバしているから歯にまとわりついてしまいます。
ネバネバしているから機械的にこすり取るしかないんです。
またプラークの中には虫歯や歯周病などのお口の病気の原因となる細菌がウジャウジャと存在しています。
そのためプラークが放置されれば虫歯や歯周病が発症してしまいます。
だからこそプラークは放置してはいけないのです。
これで歯磨きの目的は理解できたかと思います。
「プラークを機械的に除去すること」つまり「もっとも確実にプラークを除去するやり方」が「正しい歯磨きのやり方」と言えます。
歯磨きで使う道具
歯磨きの目的をはっきりさせたところで、次に考えなければならないのが、歯磨きの時に「何を使うのか?」ということです。
「え?歯ブラシでしょ?」と思ったそこのあなた、あなたは現実を知らなくてはいけません。
歯ブラシだけを使ってプラークをどれだけ取り除くことができると思いますか?
正解は58%です。
つまり、約60%しか落とせていないということになります。
となると、残りの40%は歯ブラシ以外の道具で落とす必要があることになりますよね。
そこで、ここからは歯磨きの道具の選び方についてお伝えしていきます。
歯ブラシの選び方
世の中には多種多様な歯ブラシが売られています。
ヘッドの形、毛の種類、握りやすさなどそれぞれにセールスポイントがあり、店頭で悩んでしまう方も多いかと思います。
ただ道具は「何を使うか」よりも、「どう使うか」「どう使いこなすか」がもっとも重要です。
なので歯ブラシは自分が気に入ったものを使って大丈夫です。
ただ歯ブラシ選びに関しては注意点が3つあります。
こちらはぜひ厳守してもらいたいポイントなので、しっかり抑えておきましょう。
①毛先が開いたら交換する
歯磨きはいかに短時間で効果的に行えるかが勝負です。
毛先の開いた歯ブラシで歯磨きするのははっきり言ってムダです。
ケチケチせずに積極的に新しいものを使用するようにしてください。
目安は歯ブラシを裏から見て毛が少しでも横にはみ出しているのが見えたら交換時です。
②「かたい毛」を使わない
何度も言っているように歯磨きの目的はプラークの除去です。
実はプラークはゴシゴシ擦らなくても簡単に落とせることがわかっています。
かたい毛の歯ブラシの愛用者さんのほとんどは「磨いた感」を得るために「かたい毛」を好んで選ぶ傾向にあります。
また、このような方に限ってゴシゴシと力を入れて磨くクセがあります。
実際かたい毛でゴシゴシ磨くことによって知覚過敏を起こしたり歯肉を傷つけて歯肉退縮させてしまうことがあります。
そのため、私自身としては「かたい毛」はあまりおすすめではありません。
③ヘッドが大きすぎる
世の中には効率を謳ってヘッドの大きな商品が販売されています。
確かにヘッドが大きい方が適した方もいます。
例えば体が不自由な方やご高齢の方などです。
そうでない方はヘッドが小さいものを選ぶのがおすすめです。
なぜなら歯磨きの目的は「プラークの除去」であり、プラークを除去するためには歯ブラシの毛が当たっていないと意味がないからです。
ヘッドが小さい方が細かいところまで毛が届くイメージは容易に想像がつくと思います。
歯ブラシを選ぶ際にはコンパクトなヘッドを選びましょう。
残り40%のプラークの除去
さて、歯ブラシだけで除去できるプラークは60%だというお話をしました。
では残りの40%はどのように除去すれば良いのでしょうか?
おすすめはフロスです。
糸ようじとも呼ばれていますね。
フロスを使うことによって、プラークの除去率は88%にまで上昇させることができます。
フロスは歯ブラシの毛が届かない場所、具体的には歯と歯の間のプラーク除去に最適なアイテムです。
フロスというと、すごくキレイ好きな人が仕上げに使っている「おまけ」的な位置づけぐらいに思っている人が多いかと思いますが、それは大きな間違いです。
おまけどころかフロスはプラーク除去のバリバリのスタメンです。
たとえあなたが面倒くさがりな性格だったとしても当たり前にするべきものです。
歯ブラシだけのケアで60%分だけ対策して虫歯予防してるって本当に言えますか?
40%のリスクを残しているわけなので、虫歯になるかどうかは運次第、ギャンブルをしているようにも見えます。
この記事を読んでいるあなたは、歯ブラシとフロスは当たり前にワンセットだと思うようにしましょう!
100%プラークを除去する方法
さて、ここまで歯磨きの目的であるプラークを除去するために歯ブラシとフロスのWアプローチで約90%のプラークの除去が可能だとお話ししました。
では残る10%のためにあなたができることとはなんでしょうか?
正解は、100%のプラークの除去は自力では無理だと知ることです。
「おいおいなんだよ!!」と思われているかもしれませんが、これが現実です。
どんなに一生懸命セルフケアしても毎回の歯磨きで100%プラークを除去し続けることは不可能です。
ではどうしたらいいのでしょうか?
それは歯科医院にお任せしましょう。
セルフケアでは手の届かなかったところを歯科医院でおこなうプロフェッショナルケアによって徹底的にケアすることができます。
そのためあなたが達成すべき目標は毎日の歯磨きでプラークの除去率90%を目指すことです。
まとめ
いかがでしょうか?
歯磨きの目的は機械的にプラークを除去することであること、そしてそのための歯磨きの道具の選び方もよく理解いただけたかと思います。
日々の積み重ねがあなたの歯と体の健康を作ります。
ただなんとなく歯磨きするのではなく、しっかりと目的を意識しながらケアしていきましょう!
また、正しい歯磨きのやり方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ実践してみてください!
石川県歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。
2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。