歯磨きの正しいやり方!抑えるべき10個のポイント
毎日ちゃんと歯磨きしているはずなのに…
- 気づいたら虫歯ができていた
- 歯周病だと診断されてしまった
こんな経験ありませんか?
「ご飯を食べた後には歯磨きをしましょう」
子供の頃にご両親や学校の先生からよく言われた言葉ですよね。
やらなきゃいけないからとやっているうちに習慣化し、毎日当たり前のように歯磨きしていると思います。
しかしもし、あなたがしているその歯磨きの方法が間違っていたとしたら…。
あなたの歯磨き、ただの作業になっていませんか?
歯磨きの目的をしっかり意識して磨いていますか?
毎日の歯磨きの時間をムダにしないためにも、今回の投稿は要チェックです。
自分の歯磨きを見直し、正しい歯磨きのやり方を身につけましょう!
※記事は5分で読み終わります。
歯磨きの目的
まず、正しい歯磨きのやり方をマスターするためには、そもそも歯磨きは何のためにするのか?という「歯磨きの目的」を正しく理解する必要があります。
「歯磨きの目的はなんでしょう?」こう聞かれると、おそらく多くの方が「歯をキレイにするため」「虫歯にならないため」「エチケットだから」などというように答えると思います。
しかしこれでは言葉が曖昧で具体性に欠けます。
なんとなくイメージはわきますが、ゴールが明確じゃないですよね。
ズバリお答えしますと、歯磨きの目的は「機械的なプラークの除去」です。
プラークはネバネバとした細菌の塊です。
ネバネバと歯にまとわりつくため、うがいでは流れ落ちず、歯ブラシでしっかりと擦り落とす必要があります。
プラークには虫歯や歯周病の原因となる細菌がたくさん存在しています。
だからこそプラークは放置してはいけないのです。
つまり、もっとも確実にプラークを除去するやり方こそが正しい歯磨きのやり方であると言えます。
歯磨きの目的についてはこちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひ合わせてご覧ください!
歯磨きの正しいやり方
ではまず、正しく歯磨きをするために抑えるべきポイントについてお伝えしていきます。
抑えるべきポイントは全部で10個です。
- 時間を意識する
- 毛先の開いていない歯ブラシを使う
- フッ素入りの歯磨き粉を使う
- 歯ブラシはペングリップで持つ
- 歯ブラシを濡らさずに歯磨き粉をつける
- 開始ポイント・磨く順番を固定する
- 力を抜いて小さく動かす
- うがいせずにフロスする
- ペットボトルのキャップ程度の水で1回濯ぐだけ
- 1~2時間は飲食しない
具体的にイメージしながら解説していきます。
具体的な歯磨きの方法
①時間を意識する
さて、洗面台の前に立ったあなたがまずやるべきことは時刻のチェックです。
ただでさえ面倒な歯磨きはついつい適当になってしまいがちです。
毎回時間を意識することで習慣化することが可能になります。
時刻は必ずチェックしましょう。
②毛先の開いていない歯ブラシを使う
そして次に歯ブラシの毛が開いていないかをチェックします。
ここはケチってはいけません!
毛が開いているようであれば迷いなく新しいものに変えましょう。
③フッ素入りの歯磨き粉を使う
チェックが完了したらフッ素入りの歯磨き粉を用意しましょう。
フッ素には、酸などで溶けた歯の表面の成分を補い、歯を強くする働きがあります。
フッ素に関してはこちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にご覧ください。
④歯ブラシはペングリップでもつ
歯ブラシの持ち方はペングリップと呼ばれる、えんぴつを持つときと同じ持ち方をします。
そして歯ブラシを濡らさずにフッ素り歯磨き粉を2cmほど出します。
2cmと聞いて「多いな!」と思ったかもしれません。
これは予防医学の観点から1,000ppmフッ素入り歯磨き粉を使用し、1gのフッ化物応用を狙った量を想定しています。
⑤歯ブラシを濡らさずに歯磨き粉をつける
お口の中には唾液があるため、歯ブラシをお水で濡らす必要はありません。
逆に歯ブラシをお水で濡らすと、さらに歯磨き粉の成分が薄まってしまいます。
またお水によって泡立ちが良くなって磨けた気になり、磨き残しが出やすくなってしまうことにもつながるため、歯ブラシはお水で濡らさないようにしましょう。
さて、ここまで準備できたら、これからあなたには3分間の歯磨きをしてもらいます。
たった3分ですが、おそらくとても長い時間に感じられることでしょう。
いかにあなたがこれまでサササーっと歯磨きを済ましてきたのか実感することと思います。
ではいよいよ歯磨きのスタートです!
⑥開始ポイント・磨く順番を固定する
ここでポイントになるのが磨く順番は毎回、固定しておくということです。
固定しておくことで1回1回の歯磨きでプラークを確実に落としやすくなります。
それではまず、歯の全体に歯磨き粉を塗り広げていきましょう。
そして特にこだわりがないのであれば、まずは左下の内側から磨き始めましょう。
⑦力を抜いて小さく動かす
力はいりません、小さく小さく動かしながら1本ずつ磨くようなイメージで少しずつ移動していきましょう。
子供の頃からの習慣で「ゴシゴシ磨き」する人がいますが、あれはNGです。
ガラスの表面の指紋をフロスで拭き上げていくようなイメージが理想です。
プラークの除去のために歯磨きをしているのだ、という目的を意識して動かしていきます。
このまま右側の奥まで行ったらそのまま外側にいきましょう。
今度は右から左に向かって移動していくことになります。
左側の一番奥まできたら、今度はいよいよ噛み合わせの面にいきましょう。
左から右に向かって磨いていきます。
これで下の歯はOKです。
同様に上の歯についても、内側・外側・噛み合わせの面それぞれ小刻みに動かして磨いていきましょう。
⑧うがいせずにフロスする
お口の中にたまった泡立った歯磨き粉は吐き出してもOKです。
ただここでうがいをしてはいけません!
そのままフロスをしていきましょう。
歯と歯の間を順番に通していきますが、通りにくいところもあるかと思います。
力任せにすると勢いで歯茎を傷つけてしまうことがあるので、ノコのように押し引きをしながら静かに挿入します。
なお、通して終わりではなく、通したあと両サイドの壁を擦るように動かすのがポイントです。
ここまできっちりやっていけば、プラークの90%は除去できているでしょう!
⑨ペットボトルのキャップ程度の水で1回ゆすぐだけ
最後にブクブクうがいをしてお口の中をスッキリさせたい気持ちはわかります。
しかし歯磨き粉に含まれるフッ化物の恩恵を最大限に享受するために、ペットボトルのキャップくらいのお水1回分だけ軽くゆすぐ程度に抑えてください。
はじめは違和感を感じるかもしれませんが、徐々に慣れていきます。
歯を強くするためにも、ブクブクうがいはグッと我慢しましょう。
⑩1~2時間は飲食しない
歯磨きを終えたら、そのまま1〜2時間は飲食を控えます。
ここで飲食してしまうと、せっかく残ったフッ素が流れ落ちてしまいます。
フッ素を歯にしっかり浸透させるためにも、歯磨きのあとすぐの飲食は控えましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
これまでただ作業としてなんとなくやっていた歯磨きが目的をもった予防処置に切り替わったのではないでしょうか?
歯磨きの回数に関してはさまざまな見解がありますが、基本的には何か口にしたらその都度行うことがベストです。
ただ毎回必ず行うことは厳しいと思うので、最低でも朝と夜の1日2回、フロスは朝か夜に1日1回実行するようにしましょう。
日々の積み重ねが未来のあなたの健康を築きます。
今回ご紹介した10個のポイントを抑えて正しい歯磨きをマスターし、プラーク除去率90%を着実に継続していきましょう!
そして自力では取りきれない汚れは歯科医院でケアしてもらいましょう。
お口の中の状態は自分では確認できないため、定期的な歯科検診はとても重要です!
石川県歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。
2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。