歯磨きで歯は白くなる?歯の汚れとホワイトニング歯磨きの基礎知識
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歯が汚れる理由
毎日きちんと歯磨きをしているのに、いつの間にか歯に黄ばみや着色などの汚れがみられることがあります。歯が汚れるのはどうしてなのでしょうか。
歯が汚れる理由についてみていきましょう。
日々の食事や生活習慣による色素沈着
食べ物や飲み物の色素が歯に付着すると、歯が黄ばむことがあります。
たとえば、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、チョコなどです。これらの食べ物・飲み物の色素がエナメル質にステインとなって付着・蓄積すると、歯に黄ばみがみられるようになります。
また、喫煙も同様です。タバコのヤニが歯に付着すると、歯の色が茶色くなります。
こうした日々の食事や生活習慣による色素沈着を防ぐためには、こまめな歯磨きが大切です。
歯石汚れ
歯垢は歯の表面に付着しているネバネバしたもので、プラークとも呼ばれます。特に歯と歯の間や歯が重なった部分、歯と歯茎の境目などは歯垢ができやすいといわれています。
歯に付いた歯垢が硬く石灰化したものが「歯石」です。歯石が歯に付着すると、歯が汚れて見える原因となります。
形成された歯垢を歯磨きでしっかりと除去できないと、2~3日くらいで歯石へ変化することがあります。付着した歯石は通常の歯磨きで落とすことができないため、歯科で取ってもらうことが必要です。
脱灰(だっかい)
食事をすると、歯のエナメル質からリン酸とカルシウムといったミネラル成分が溶け出す脱灰(だっかい)が起こります。
通常、脱灰が起きても、時間が経つと唾液に含まれるカルシウムなどが歯に供給され再石灰化が起こります。口の中では、食べ物を摂取する度に脱灰と再石灰化が繰り返されており、これによって口の中の健康が保たれています。
しかし、だらだら食べなどで脱灰が起きている時間が長いとそのバランスが崩れ、脱灰が進んでしまいます。
歯からミネラル成分が溶け出たままだと、歯の表面に出来るわずかな凹凸やエナメル質内部で光が乱反射してつやや輝きがなくなり、黄ばみを際立たせます。
脱灰による歯の黄ばみを防ぐためには、唾液を分泌して再石灰化を促進する必要があります。だらだらと食事をするのは再石灰化を妨ぐため避けたいものです。
生まれつき
生まれつき歯そのものの色が黄色っぽいこともあります。歯のエナメル質の内側にある象牙質の色が生まれつき黄味がかっていると、それが透けて見えるのです。
歯の黄ばみや着色、歯磨きで白くなる?
歯の色を白くするために、歯科でホワイトニングをする方法があります。
しかし、歯科でのホワイトニングは保険適用外のため高額になりやすく、通院の手間がかかりやすいのがデメリットです。また、高濃度のホワイトニング剤が歯にしみる症状が出ることもあります。
できればセルフケアで歯の黄ばみを取りたい、歯の色を明るくしたいという方もいるでしょう。
そんなときに使えるのが「ホワイトニング歯磨き粉」です。ホワイトニング歯磨き粉は、着色汚れの原因となるステインを取り除いたり、ホワイトニング効果を持続させたりすることができます。
ただし、市販のホワイトニング歯磨き粉は歯そのものを白くする濃度の成分は配合されていません。そのため、市販のホワイトニング歯磨き粉で歯そのものが白くなることはないと覚えておきましょう。
自宅でホワイトニング歯磨き粉を使ってセルフケアができれば、歯の着色汚れを防げます。また、毎日の歯磨きとしてケアができるので、大きな手間がかからないのもメリットです。
ホワイトニング歯磨きの選び方
ホワイトニング歯磨き粉は種類が豊富なので、どれを選べば良いのかと迷う方も多いのではないでしょうか。
ホワイトニング歯磨き粉を選ぶときは、「ポリリン酸ナトリウム」や「ヒドロキシアパタイト」といった成分が配合されているものを選ぶのがおすすめです。
ポリリン酸ナトリウム配合
ポリリン酸ナトリウムには、歯の表面をコーティングし、歯表面の汚れや着色、ステインの再付着を予防する効果が期待できます。また、歯の再石化を促します。
食べ物・飲み物やタバコとなどの着色汚れには、ポリリン酸ナトリウム配合の歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
ヒドロキシアパタイト配合
ヒドロキシアパタイト(ハイドロキシアパタイト)は、骨や歯の主成分ととても似ている成分です。歯垢を吸着除去したり、歯の表面の小さな傷を埋めて滑らかにしたりする作用があるため、歯垢や着色汚れの予防効果が期待できます。
歯のエナメル質の健康を守り、虫歯の発生と進行を予防し、なめらかでツヤのある白い歯を保ちます。また、エナメル質から溶け出したミネラルを補給し、初期虫歯を再石灰化する効果もあります。
正しく磨こう!歯磨きの注意点
ホワイトニング歯磨き粉を使っても、歯磨きの方法が間違っていると、思うような効果は期待できません。歯は正しい方法で磨きましょう。
歯ブラシは鉛筆と同じ持ち方
歯ブラシは鉛筆を持つのと同じような持ち方をしましょう。そうすれば、力を入れずに歯を磨けます。
力を入れると、ブラシの毛先が開くため上手に磨けません。また、歯や歯茎にダメージを与える可能性もあります。
歯ブラシを小刻みに動かす
歯ブラシは5~1mm幅で小刻みに動かして、歯を1~2本ずつていねいに磨きましょう。
1カ所20回以上磨く
歯の表面についたネバネバした歯垢は、数回ブラシを当てただけでは落とせません。1ヶ所につき20回以上磨きましょう。
磨き残しがないようにする
磨き残しがないようにします。歯の裏・表・噛み合わせは分けて磨きましょう。どの部分をどの順番で磨くか決めておくと、磨き残しを防げるでしょう。
まとめ
歯が白くなると清潔感が増し、笑顔にも自信がもてるようになります。
歯の着色汚れは、ホワイトニング歯磨き粉を使用するといったセルフケアでも改善することができます。ていねいなセルフケアで、歯本来の白さを取り戻しましょう。