バナナホワイトニングは効果なし!科学的根拠とリスクを歯科専門家が解説

「バナナ以外にもお手軽に歯を白くする方法はあるのかな?」
こういった疑問にお答えします。
歯を白くしたい方の悩みとして「お金をかけずに、手軽で簡単にホワイトニングできたらいいな…」という点があると思います。
私もKirattで働くまでは、お金をかけずに自宅でかんたんにホワイトニングができる方法を探していました。
その中でも特に気になったのがバナナホワイトニング
果たしてこの方法には本当に効果があるのでしょうか?
結論から申し上げますと、
バナナの皮のホワイトニング効果には科学的根拠はありません。
歯科衛生士の視点からリスクとより効果的な代替法について詳しく解説します。
バナナホワイトニングとは
まず最初に、バナナホワイトニングとはいったい何なのかについてです。
「バナナホワイトニング」とは、バナナの皮の内側(白い部分)を使って歯をこすり、表面の汚れや黄ばみを落とすという民間的な美容法です。
歯が白くなるといわれている理由として、
- バナナの皮にはカリウム、マグネシウム、マンガンなどのミネラルが含まれており、これらが歯の表面に作用する
- 果物由来で自然・安心
- 海外のセレブや美容インフルエンサーが紹介している
このような理由で注目を集めました。
もしこれが本当なら、バナナの皮で歯が白くなるなんて夢のような話ですよね。
ちなみに実際の手順は下記の通りです。
- 熟したバナナを1本用意する
- バナナの皮の白い側を(約2分間)歯の表面にこすりつける
- 10分間放置する(口は開けたままで、できるだけ空気に当てるようにする)
- 乾いた歯ブラシで歯1本ずつ丁寧にブラッシングする
- 歯磨き粉をつけてもう一度歯磨きをする
バナナホワイトニングで本当に歯は白くなるのか?
科学的根拠は無し!
現在のところ、「バナナの皮にホワイトニング効果がある」という信頼性の高い研究データは存在していません。
Colgate社の公式サイトでは、「バナナの皮のホワイトニング効果には科学的根拠がない」と明言されており、アメリカ歯科協会(ADA)もこの方法を推奨していません。
それどころか、バナナホワイトニングを行うことで様々なリスクが生じます。
注意点・リスクについて
糖質残留による虫歯リスク
バナナの皮には果糖などの天然糖質が含まれています。
歯に長時間密着させることで、歯の表面に糖が残留し、虫歯菌のエサとなって虫歯や歯周病のリスクを高める可能性があります。
特に寝る前などに使用してしまうと、唾液の分泌量が減るタイミングと重なり、細菌の増殖が促進されやすくなります。
ステイン(着色汚れ)が付着しやすくなる
バナナの皮はやや粘着性があるため、長時間歯に当て続けると歯の表面に不純物が残りやすくなります。
これによりステイン(着色汚れ)が逆に付着しやすくなったり、雑菌が繁殖しやすくなることも考えられます。
また、繊維が歯と歯のすき間に入り込み、歯垢のように残ってしまう可能性もあります。
しっかりとすすぎやブラッシングをしないと、かえって口臭や着色の原因になることも。
過信による本来必要な治療の遅れ
「毎日続ければ白くなるはず」といった思い込みにより、本来歯科で対処すべき着色や歯の変色を放置してしまうリスクがあります。
たとえば、神経の死んだ歯や、加齢・テトラサイクリンによる変色はセルフケアでは改善しません。
自宅で手軽にできる歯を白くする方法
とはいえ、「ホワイトニングは料金が高いし、続けられるかどうかも分からないから自宅で何か少しでも黄ばみを薄くする方法があったら試してみたいなぁ…」という気持ちもよくわかります。
歯そのものを白くするのはホワイトニングじゃないと厳しいですが、歯の表面の汚れにアプローチをかけて黄ばみを薄くする方法は他にもあります。
バナナの皮よりも確実なものになりますので、下記でご紹介しますね。
ホワイトニング歯みがき粉
まず、いちばん手が出しやすくおすすめなのはホワイトニング歯みがき粉です。
ドラッグストアなどで売られているのを目にする機会も少なくないのではないでしょうか?
ただこのホワイトニング歯みがき粉、購入の際には注意が必要です。
というのも実は、日本で売られているホワイトニング歯みがき粉には、安全上の問題で歯そのものを白くする成分を含んではいけないと法律で決められているからです。
つまり、いくら高級なホワイトニング歯みがき粉を使ったとしても、あなたの歯が芸能人さんのように真っ白く美しくなることはないということです。
汚れが落ちたことで歯の黄ばみが改善され、歯が白くなった!と効果を実感できる人も中にはいますが、芸能人さんのように真っ白く美しくしたい場合は、歯医者やサロンでホワイトニングを受けましょう。
ホワイトニング歯磨き粉については下記の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください!
ホワイトニングシート
ホワイトニングシートは、歯に貼るタイプの自宅用ホワイトニンググッズです。
シートの内側に薬剤が塗布されており、歯に密着させることで着色汚れを浮かせて除去する仕組みです。
どんな成分が入っているの?
海外製(例:クレスト3Dホワイトなど)
「過酸化水素」や「過酸化尿素」など、漂白効果のある医薬成分が含まれており、歯そのものの色を白くする作用があります(ただし、日本では市販不可)。
日本製
漂白成分は含まれておらず、ポリリン酸や酵素、ステイン除去成分による表面洗浄が中心。刺激が少なく、知覚過敏が心配な方にもおすすめです。
このように、日本で販売されているものは漂白成分は含まれていないので真っ白にすることはできませんが、歯の表面の汚れを落とすことで歯本来の白さを手に入れることができます。
ホワイトニングLEDライトキット
ホワイトニングLEDライトキットは、自宅で本格的なホワイトニングケアができるアイテムとして近年注目されています。
専用ジェルとLEDライトを併用し、歯に塗った薬剤を光で活性化させることで、歯の表面や内部の着色を分解・除去する仕組みです。
ただし日本国内では、過酸化水素などの医薬成分を含むジェルの使用には規制があるため、国内製品は比較的マイルドな成分が主流です。

山辺
LEDキットは、使い方を守れば自宅でもしっかりケアできる方法の一つですが、虫歯や歯周病がある状態では使用を控えてください。
自己判断せず不安な方は一度歯科でのチェックを受けましょう。
Kirattのクリスタルホワイトニング
- 「ホームホワイトニングではやはり満足できない!」
- 「お金をかけてでも白い歯を手に入れたい!」
そんな方には、Kirattのクリスタルホワイトニングがおすすめです。
Kirattには専属の歯科衛生士が在籍しているためサポート体制もバッチリ。
あなたの歯の状態を正確に見極め、最短で目標の白さまで導くサポートをさせていただきます。
こんな方におすすめ
Kirattでは、以下のようなお悩みを持つ方に、クリスタルホワイトニングをご提案しています。
- 歯を本気で白くしたい
- コスパの良いホワイトニングをしたい
- 痛くないホワイトニングをしたい
- 毎日しなくても白さが持続してほしい
まとめ
「バナナの皮で歯が白くなる」──そんな期待からこの記事を読まれた方も多いかと思います。
残念ながらバナナの皮のホワイトニング効果には科学的根拠はありません。
ですが今回ご紹介したように、ホワイトニングにはさまざまな方法があり、歯の状態・目的・ライフスタイルによって最適な選択肢は異なります。
自己流ケアに頼るよりも、正しい知識をもとに、安全で効果的な手段を選ぶことが、白く美しい歯へのいちばんの近道です。
Kirattでは、専属の歯科衛生士による安心のホワイトニングから、セルフで始められるホームケアのアドバイスまで、幅広くサポートしています。
「どの方法が合っているかわからない」「一度プロに相談してみたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
歯が白くなると、笑顔に自信が持てるようになります。
あなたの“本来の美しさ”を引き出すお手伝いができれば幸いです。
参考文献・信頼リンク
- Colgate社公式:バナナの皮で歯が白くなるという主張には科学的根拠がない
- 「バナナの皮では顕著なホワイトニング効果は見られない」という結論(Mostly False)
- AGrin! Magazine(Delta Dental公式):果実の皮によるホワイトニングは「話題性ほどの効果は期待できない」と歯科専門家が指摘
石川県歯科衛生士専門学校卒業
フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。
2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。
2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。