歯の本来の色って何色?
いま見えている歯の色と本来の色は違う?
ホワイトニング効果のある歯磨き粉を利用されている方は多いと思いますが、歯磨き粉の説明書などに「歯本来の色に戻す」という一文があるのを見たことありませんか?ホワイトニングに興味のある方は良く聞く言葉だと思います。では、この「本来の色」というものがどういったものかはご存知でしょうか?今回はその歯の色についてご説明していきます。
そもそも歯の構造は??
歯の一番外側には「エナメル質」という灰白色で半透明の構造があります。
通常お口を開けたときに見える部分で、体の中でもっとも硬い組織です。
その内側に「象牙質」という黄色い色をした組織があり、この象牙質が歯の形を作ったり、エナメル質を内側から支えています。
そしてこの象牙質の内側に「歯髄」という、俗に言った神経があります。
歯髄では歯の栄養や水分を補給したり、痛みの感覚をつかさどっています。
また歯の根の部分の周囲には「セメント質」という構造があり「歯根膜」を介して骨と歯をつなげています。
これらの構造の中で、本来の歯の色に関与するのは「エナメル質」と「象牙質」です。
黄色い象牙質を半透明のエナメル質が覆っているため、中の色が外側に透けて見えています。
つまり歯本来の色は象牙質の色と、それを覆うエナメル質によって決まってきます。
犬歯が特に色が濃い?根元のほうが気になる!
歯の色の中の「象牙質の色」が透けて見えているのですが、同じお口の中でも「歯の種類」によって色が違ったり、同じ1本の中でも「位置」によって色が異なってくることが多いです。
歯の種類による違い
歯の形に合わせて中の象牙質の厚みも変わります。
歯が大きければ、象牙質の大きさも大きくなり、その分色も濃く見えやすくなります。
犬歯
犬歯はあごを横に動かす時のガイドになる歯のため、他の歯よりも噛み合わせの力がかかりやすい歯です。
噛む刺激などにより代謝が促され、加齢変化によるトーンダウンが起こりやすい歯になります。
歯茎からの距離による違い
一番外側を覆っているエナメル質は歯の先よりも歯茎に近づくにつれて薄くなっています。
これはどの種類の歯でも一緒ですが、半透明のエナメル質が薄くなればなるほど中の色は外側に見えやすくなり、歯茎付近の色が特に濃く感じやすくなります。
このように歯の色といっても全て同じわけではありません。
また象牙質の色は加齢変化や遺伝的な原因、虫歯や歯の形成の時期に飲んだお薬の影響などによっても変わってきます。
ご自身ではなかなか判断も難しいものですので、気になる場合はお気軽に歯医者さんにご相談ください。