歯磨きはホワイトニング効果になる?正しい歯磨きの方法と磨く目安

whitening-dentifrice

歯磨きをすると歯が綺麗にできますが、歯が白くなることはあるのでしょうか。

本記事では、歯磨きとホワイトニングの関係について分かりやすく解説します。

最初に結論をお伝えしますと、歯磨きだけでは本来の歯の色より白くすることはできません。本来の歯の色より白くする場合はホワイトニングがおすすめです。

歯磨きで健康な歯を維持しながら、ホワイトニングで白い歯を目指していきましょう。

正しい歯磨きの方法

歯を磨く時は、奥歯から前歯まで磨き、前歯から磨いていない方の奥歯まで進んでいきます。

上下左右どちらからスタートするかは、ご自分のやりやすいところから始めてみましょう。

コツは磨き残しをしないように、奥歯から順番にそのまま磨いていない反対部分まで、場所を飛ばさずに磨いていくことです。

思いついた場所だけを適当に磨いてしまうと、磨き残しが増えてしまうので注意してみてください。

正しい歯磨き順番

正しい歯磨きの順番は以下の通りです。

  1. フロスや歯間ブラシを使う
  2. 歯ブラシで全体の汚れを落とす

歯の間に食べ物が挟まっていると、歯磨き粉の成分がうまく行き渡らないため、フロスや歯間ブラシを先に使うのがおすすめです。

みなさんは歯を磨く時に、歯ブラシ以外の道具を使っていますか。

歯ブラシでどんなに頑張っても全体6〜8割程度しか磨けないと言われています。

歯ブラシと並行してフロスや歯間ブラシを使うことで、口の中の汚れの除去率が格段とアップし、将来の口の健康にも左右します。

将来、少しでも長く自分の歯で美味しいものを食べるためにも、今から正しい歯磨きを実践していきましょう。

正しい歯磨きの回数

普段、歯磨きは1日何回していますか。1日3回磨く方もいれば1日1回程度しか磨けない人もいるでしょう。

理想的な歯磨きの回数は1日3回です。

1日3回の歯磨きは、毎食後に歯を磨くことが一番おすすめです。食事をする度に口の中に食べかすなどの汚れが歯や歯茎に付着します。

私たちの口の中は中性に保たれていますが、飲食物に含まれる酸や糖質によって、口の中が酸性に傾きます。口の中が酸性の状態が続くとエナメル質が溶け出し、虫歯の原因となるため、歯磨きで虫歯や歯周病が増えない状態を維持することが大切です。

そして、色の濃い食べ物を食べることでも歯に着色する原因につながります。

歯に着色しやすい食べ物は以下の記事で詳しく解説しています。

磨きすぎにはご注意!オーバーブラッシングによる歯への影響

オーバーブラッシングという言葉を知っていますか。

オーバーブラッシングになる要因は次の通りです。

  1. 歯磨きの時に力を入れ過ぎている
  2. 歯磨きの時間が長過ぎる
  3. 歯磨き粉はたっぷりつけている

過剰な歯磨きにより、口の中を傷つけたりトラブルにつながる歯磨きになるので、上記の項目に当てはまる方は注意が必要です。

オーバーブラッシングによる歯への影響

オーバーブラッシングをすると、どのような影響があるのでしょうか。

オーバーブラッシングで歯を磨く方は、一生懸命に綺麗に歯を磨こうと、力を入れ過ぎたり、長時間磨くことで歯が綺麗になっていると思いがちです。

オーバーブラッシングによる歯への影響として考えられるのは以下のことが挙げられます。

  1. 強い力で歯茎を磨くことで、歯茎が傷つき衰退する
  2. 歯茎が衰退すると食べ物が挟まりやすくなる
  3. 歯の表面のエナメル質が削れてしまい、知覚過敏になる
  4. 歯茎の衰退やエナメル質が削れることにより、虫歯のリスクが高くなる

歯磨きは毎日の習慣からくるものですので、自分では過剰に歯磨きしているつもりがなくても、無意識のうちにオーバーブラッシングになっている場合があります。

実際にきちんと磨けているかはなかなか自分で気付くことは難しいので、歯の定期健診の時に歯科医師や歯科衛生士の方にチェックしてもらうのがおすすめです。

適度な歯磨きの目安

先ほど、オーバーブラッシングについて解説しましたが、歯磨きの長さや力加減や歯磨き粉の適量が分からない方も多いことでしょう。

歯を1本ずつ磨くことを意識し、1本につき20回ほど磨き、時間は3分くらいが理想的と言えます。

一度、歯を磨く時間を計るのもおすすめです。

そして、歯ブラシはペンを持つように指3本で支えて持ち、力を入れ過ぎないように意識することが大切です。歯磨き粉の量は歯ブラシの1/3くらいの量で十分ですので、歯ブラシ全体に歯磨き粉をつけている方は、量を減らすようにしてみてください。

どうしても歯を磨く時間がない場合は、うがいや、お水やお茶を飲むのが良いでしょう。

この時に糖分を含んだ飲み物を選ばないように心がけてみてください。

緑茶にはカテキンという成分が含まれているため、プラーク形成の抑制や虫歯の原因菌を抑制する働きがあるので、お茶を選ぶ時は緑茶がおすすめです。

ぜひ知っておきたい!歯ブラシの選び方

歯ブラシを選ぶポイントは以下の2点です。

  1. 歯ブラシの硬さを選ぶ
  2. 歯ブラシのヘッドの大きさを選ぶ

歯ブラシの硬さを選ぶ

歯ブラシの硬さは歯茎の状態にあわせて選ぶことが多いですが、歯茎が健康な方はふつうの硬さを選ぶのがおすすめです。

歯ブラシの硬さによって歯垢の除去率が変わります。硬めが一番歯垢の除去率が高いですが、その分、歯ブラシの毛先で歯を削ってしまう恐れがあります。

すり減った歯の表面のエナメル質は二度と再生できません。そのため、ふつうの硬さを選んでおけばある程度の歯垢も除去でき、かためよりは歯を削る心配がないため安心です。

ただし、歯茎が弱い人や出血がある人は歯茎や歯を傷つけてしまう場合もあるため、柔らかめの歯ブラシを選んでおくと安心と言えるでしょう。

歯ブラシの硬さも大切ですが、歯を磨く時は歯ブラシに力を入れ過ぎないように意識して磨くことが何より重要です。

歯ブラシのヘッドの大きさを選ぶ

歯ブラシのヘッドの大きさは小さい方が良いわけではありません。その人にあった大きさを選ぶことが大切なポイントです。

口が小さい方や歯並びが悪い方、奥歯まで丁寧に磨きたい方には小さめのヘッドがおすすめです。一方で、高齢者の方や短時間で歯を磨きたいと考える方には大きめのヘッドが良いでしょう。

ご自分の口にあった歯ブラシを選ぶのが大切です。

どちらの歯ブラシが良いのか迷った時は、まずは小さめのヘッドの歯ブラシを使ってみて、磨きやすさを確認してみましょう。

他にも歯周病や歯槽膿漏の方に向けた歯ブラシなど、歯の状態にあわせた歯ブラシもあります。

本来の色以上は白くはなりませんが、ホワイトニング歯磨き粉はおすすめです

歯磨きだけで歯は白くはなりませんが、ホワイトニング歯磨き粉を使うことで多少は歯の着色汚れから歯を守れます。

ホワイトニング歯磨き粉の選び方

ホワイトニング歯磨き粉は以下の成分が入っているものを選ぶのがおすすめです。

ホワイトニングの歯磨き粉を選ぶ際に注意したいポイントは以下の2点です。

  1. 研磨剤が入った歯磨き粉は避ける
  2. 海外製のホワイトニング用の歯磨き粉ではなく日本製が安心

研磨剤が入った歯磨き粉は汚れを落とすのですが、研磨剤の成分が歯を傷つけてしまう恐れがあるため、おすすめしません。歯磨き粉のパッケージに研磨剤不使用や、成分に研磨剤と書かれているかを確認して歯磨き粉を選ぶようにしてみてください。

そして、海外製のホワイトニング用の歯磨き粉もリスクが高いので注意が必要です。

海外製のホワイトニング歯磨き粉は、日本では歯磨き粉に含まれない漂白成分が入っています。海外の人に比べ日本人は歯のエナメル質が薄い傾向にあるため、長期間使うと歯にダメージを与える場合があるため使用する場合は注意が必要です。

海外製のホワイトニング歯磨き粉を使う場合は、リスクを知った上で使用することをおすすめします。

日本製と海外製のホワイトニングの歯磨き粉の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ:歯磨きをしてもホワイトニング効果はありませんが、正しい歯磨きは重要

歯磨きとホワイトニングの効果について解説しました。

歯磨きだけで歯の本来の色以上に白くすることはできません。本来の歯の色以上に白くする場合は、ホワイトニングすることが有効です。

日々の歯磨きは食べかすや歯の着色汚れを落とす働きがあるため、綺麗な歯をキープする上では欠かせないものです。

健康な歯があってこそ、美味しいものを食べられたり、ホワイトニングができるので、健康な歯を毎日の歯ブラシで維持していきましょう。

監修:山辺 彩香

石川県歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。

また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。

2022年2月〜Kiratt広報としてオーラルケア知識などのYoutube配信と広報活動。

2022年5月〜Kiratt 金沢鞍月店にて独立。