ホワイトニングは妊娠中・授乳中もできる?胎児への影響と歯を白くする方法を歯科衛生士が解説

妊娠中や授乳期間中も、できれば歯の白さを保ちたいですよね。「妊娠中にホワイトニングをしても大丈夫?」「赤ちゃんへの影響は?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、薬剤を使う歯科医院のホワイトニングは、妊娠中・授乳中は避けるべきです。薬剤を使わないセルフホワイトニングは負担が比較的少ないと考えられますが、妊娠中の安全性が確立されているわけではないため、行う場合も必ず専門家に相談することが大切です。

この記事では、妊娠中・授乳中のホワイトニングが胎児に与える影響や避けるべき理由、そして妊娠中でも歯を白く保つ方法まで、歯科衛生士が自身の経験を交えて解説します。

歯科衛生士 山崎明日海

📝 本記事 監修

歯科衛生士 山崎 明日海

やまざき あすみ

Kiratt札幌店オーナー歯科衛生士歴5年目ホワイトニングコーディネーター

小樽歯科衛生士専門学校卒業。フリーランスの歯科衛生士・ホワイトニングサロンオーナーとして独立。2023年3月にKiratt 札幌店をオープンし、歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロンを運営。SNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士の応援・サポートも行っている。

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ホワイトニングは妊娠中・授乳中にしてもいいの?

妊娠中のホワイトニング

結論として、歯科医院で行う薬剤を使ったホワイトニングは、妊娠中・授乳期間中は避けたほうがいいでしょう。その理由は以下のとおりです。

薬剤が胎児に与える影響がわかっていない

ホワイトニング薬剤が胎児に及ぼす影響については、はっきりとわかっていません。歯科医院のホワイトニングで使用する過酸化水素や過酸化尿素が、胎児に影響を与える可能性があるとも言われています。

どの程度影響するのかが明確になっていないため、ホワイトニングは控えるべきでしょう。妊娠中だけでなく、授乳期間中も母乳を通じて乳児に影響を与える可能性があるため、避けるべきだと言われています。

妊娠中は口腔内トラブルが起きやすい

後ほど詳しく解説しますが、妊娠期間中はホルモンバランスの変化や唾液量の低下、悪阻などの影響で、口腔内のトラブルが起きやすい状態になっています。

トラブルがある状態でホワイトニングを行うと、痛みや炎症が出る可能性があります。さらに悪阻があると、施術中に気持ち悪くなって中断しなければならない場合もあるでしょう。こうした点から、妊娠中・授乳期間中の歯科ホワイトニングは避けるべきだと言われています。

妊娠中のホワイトニング|セルフという選択肢について

「妊娠中はホワイトニングを全部諦めないといけないの?」と思った方もいるかもしれません。歯科医院のホワイトニングは、強い漂白成分(過酸化水素・過酸化尿素)で歯の内部から白くするため、妊娠中・授乳中は避ける必要があります。

一方で、薬剤(過酸化物)を使わず、歯の表面の着色汚れを落とすセルフホワイトニングであれば、体への負担は比較的少ないと考えられます。ただし、妊娠中・授乳中の安全性について明確な研究データが十分にあるわけではないため、「絶対に安全」と言い切れるものではありません。

妊娠中は体調や口腔内の状態に個人差が大きい時期です。どうしても歯の着色が気になる場合も、自己判断はせず、必ずかかりつけの産婦人科や歯科の専門家に相談したうえで、慎重に検討してください。体調がすぐれない日は無理をしないことが何より大切です。

妊娠中は口腔内のトラブルが起きやすい

妊娠中の口腔トラブル

妊娠期間はホルモンバランスが変化するため、口腔内のトラブルが起きやすい状態です。代表的なものを紹介します。

1.妊娠性歯痛

妊娠初期に、虫歯がないのに歯に痛みを感じる方がいます。妊娠すると通常時と比べ血液量が増加することにより、歯髄の充血や神経の圧迫が起こり、歯が痛くなることがあります。通常、妊娠5〜6ヶ月で痛みが落ち着く場合がほとんどです。

2.妊娠性歯肉炎

悪阻による清掃不良、間食の増加、唾液量の減少などで、細菌が増えやすい条件が揃います。これにより歯垢の付着が増え、歯肉の腫れ・出血が起こりやすくなります。また女性ホルモンが増えることで、わずかな細菌の刺激でも歯肉の腫れ・出血が起こりやすくなります。

3.虫歯・歯周病リスクが上がる

唾液の分泌量が下がったり、悪阻により思うように歯磨きができなかったりすることがあります。そのため虫歯や歯周病が発生するリスクが高まります。

4.妊娠性エプーリス

エプーリスとは、口腔内の粘膜に部分的に現れる良性のしこりのことです。主に上の前歯の歯肉に現れることが多く、妊婦の1〜5%の割合で見られると言われています。出産後に自然に消失する場合が多いですが、症状が強い場合は歯科医師に相談することをおすすめします。

妊娠に気付かずホワイトニングをしてしまった場合は?

定期的にホワイトニングを行っていて、後から妊娠に気づく方もいます。「妊娠に気付かずホワイトニングをしてしまった」と心配される方もいるでしょう。

ご安心ください。1回程度であれば、薬剤が胎児に与える影響はほとんどないと言われています。妊娠に気付いた時点で、歯科医師やサロンのスタッフに相談し、ホワイトニングを中断することをおすすめします。不安な場合は、産婦人科にも相談すると安心です。

妊娠中・授乳中でもできるだけ歯の白さを保つには

妊娠中に歯の白さを保つ方法

妊娠中・授乳期間中は、赤ちゃんやご自身の健康のために歯科ホワイトニングは控えたほうが良いですが、できるだけ白さを保つにはどうしたらいいのでしょうか。

1.着色の濃い食べ物・飲み物を避ける

歯が黄ばむ主な原因は着色汚れです。コーヒー・紅茶・赤ワイン・カレーなど、色の濃い食べ物や飲み物は着色汚れがつきやすいため、極力避けるようにすると良いでしょう。飲んだ後に水で口をゆすぐだけでも、着色の予防になります。

2.ホワイトニング用の歯磨き粉を使う

着色汚れを落とす成分(ポリリン酸ナトリウムなど)が入ったホワイトニング用歯磨き粉を使うのも、白さを保つのに役立ちます。妊娠中でも使える市販の歯磨き粉で、日々のケアを意識しましょう。

3.歯科医院でクリーニングをする

着色汚れは自宅でのブラッシングではなかなか落とせません。歯科医院でプロによるクリーニングを受けることで着色を落とせます。着色を落とすだけでなく、歯石除去や虫歯チェック、歯肉の状態確認もしてくれるので、口腔トラブルが起きやすい妊娠中はリスクを下げるためにも大切です。

4.セルフホワイトニングという選択肢もある

薬剤を使わないセルフホワイトニングは、着色汚れのケアという点では選択肢の一つになり得ます。ただし妊娠中の安全性が十分に確認されているわけではないため、行う場合は必ず専門家に相談し、体調と相談しながら無理のない範囲で検討しましょう。

出産・授乳が落ち着いたら|Kirattのセルフホワイトニング

妊娠中・授乳中は、まずは赤ちゃんとご自身の体を最優先に、歯のケア(クリーニングや日々の予防)に専念するのがおすすめです。そして、出産や授乳が落ち着いて、改めて歯の白さをケアしたくなったタイミングで、ホワイトニングを検討してみてはいかがでしょうか。

Kirattは歯科衛生士が在籍するセルフホワイトニングサロンです。痛みが少なく、食事制限もなく、通いやすい価格なので、育児で忙しい時期でも無理なく続けやすいのが特徴です。歯のケアについて気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

妊娠中・授乳中のホワイトニングに関するよくある質問

妊娠中にホワイトニングをすると胎児に影響がありますか?

歯科医院のホワイトニング薬剤(過酸化水素・過酸化尿素)が胎児にどの程度影響するかは、はっきりわかっていません。安全と言い切れる根拠がないため、念のため妊娠中は避けるのが一般的です。

授乳中はホワイトニングをしても大丈夫ですか?

授乳中も、母乳を通じて乳児に影響する可能性が否定できないため、薬剤を使うホワイトニングは避けたほうがよいとされています。授乳が落ち着いてから再開するのがおすすめです。

妊娠中でも歯を白くする方法はありますか?

着色の濃い飲食物を避ける、ホワイトニング用歯磨き粉を使う、歯科医院でクリーニングを受けるなどの方法があります。薬剤を使わないセルフホワイトニングも選択肢になり得ますが、妊娠中の安全性は確立されていないため、必ず専門家に相談したうえで、体調と相談しながら無理なく行いましょう。

妊娠に気付かずホワイトニングをしてしまいました。大丈夫ですか?

1回程度であれば、薬剤が胎児に与える影響はほとんどないと言われています。気付いた時点で施術を中断し、歯科医師や産婦人科に相談すると安心です。

まとめ

薬剤を使う歯科医院のホワイトニングは、妊娠中・授乳期間中は避けたほうが良いでしょう。トラブルが起きやすいこの期間は、歯科医院でのクリーニングや日々のケアがとても大切です。薬剤を使わないセルフホワイトニングは負担が比較的少ないと考えられますが、安全性が確立されているわけではないため、行う場合は必ず専門家に相談しましょう。まずは赤ちゃんとご自身の体を最優先に過ごすことが大切です。

私自身も妊娠中は悪阻にとても悩まされ、メンタルも不安定になり、お口の中のトラブルも起きやすかった経験があります。大変なことも多いかと思いますが、かわいい我が子との時間を満喫してください。

そして、自分時間をしっかり確保することも育児では大切です。授乳などが落ち着いたタイミングで、ホワイトニングや美容室、マッサージ、お出かけなど、ぜひご自身を労る時間も作ってみてください。皆様も無理しすぎず、お身体を大切にお過ごしください。