【あなたは大丈夫?】年齢別で起きやすい歯のトラブルとデンタルケア

年齢別で起きやすい歯のトラブルは異なり、それに合わせてデンタルケアも変わっていきます。

若いころからしっかりと予防について知識や習慣ができていれば、健康な歯の状態を長く維持することができますし、歯周病などを未然に防ぐことも可能です。

デンタルケアに遅いはありません。

日頃歯周病予防の習慣が出来ていない方も、今この記事を読んだ瞬間から、デンタルケアを始めてみませんか?

今回は年齢別で起きやすい歯のトラブルとデンタルケアをご紹介します!

【乳幼児期】0~2歳

赤ちゃんの乳歯は生後6か月頃から徐々に生えはじめます。

乳歯は永久歯に比べてとても柔らかく、むし歯になると大変溶けやすい状態です。

大事なのは、とにかく赤ちゃんに虫歯菌を感染させないこと。

できるだけ感染リスクを下げるために「口移しをしない」「使用する食器は大人と一緒にしない」などこういった配慮してあげましょう!

食後は白湯などで口の中をキレイにし、指先に清潔なガーゼを巻いてやさしくお掃除してあげてください。

赤ちゃんのうちからこの習慣をつけておくと、歯みがきトレーニングも抵抗なくできるようになります!

【幼少期】2〜6歳

歯みがきトレーニングをおこなって、自分で歯みがきをする習慣を身につけさせましょう。

小さいころからデンタルケアの意識を植え付けて上げることで、大人になっても自然と歯に対する意識が高まります。

もちろん歯みがきの最後の仕上げは親御さんがやってあげるのを忘れずに!ひとりではまだまだキレイには磨けないですからね。

この時期から骨格が形成されてきます。もし歯並びが気になるようなら、歯科医師に相談してみるのもいいかもしれません。

ですが成長期での顎の成長、永久歯への生え変わりなどで歯並びは大きく変わる可能性があるので、個人的にはそこまで気にしなくて良いかなと思います。

【少年期】6〜15歳

6歳を過ぎたあたりから、乳歯から永久歯への生え替わりが始まります。

特に臼歯は、噛み合わせに関わる重要歯です。

歯がきちんと噛み合っていないと、食べ物をうまく咀嚼することができず、顎の骨の形成や歯並び、フェイスラインにも影響してきます。

いつも口をポカーンと空けていたり、頬杖の癖があるお子さんは注意してください。

また自分で歯磨きができるようになり、親御さんの仕上げ磨きも卒業するころだと思います。

そのため、むし歯などの歯のトラブルに大人が気付きにくい時期です。

とくに奥歯や歯の裏側などは、お子さんでは磨きづらくむし歯になりやすいので注意してあげてくださいね!

永久歯への生え変わりや顎の骨の形成が終わって歯並びが気になるなら、歯の矯正を始めるのも良いと思います。

ちょうど思春期に当たる時期に歯の矯正は嫌がるかもしれませんが、歯並びが悪いままだと歯周病リスクが高まるので、するなら早いほうが良いです!

【青年期】15〜20歳

最近は10代のうちに歯周病などで歯を失ってしまうケースも珍しくありません。

学校や部活の帰りなどで飲食の機会が増えて食生活が不規則になる、夜更かしをしてしまうなど、青年期は生活が不規則になりがちな時期です。

生活習慣が乱れると、当然むし歯と歯周病のリスクが高くなります。

小さいころからデンタルケアの習慣ができているかどうかで、綺麗な歯を維持できるかは大きく変わってくるでしょう。

口を開け閉めすると痛みを感じたり、口を大きく開けたりすることができなくなる「顎関節症」などもこの年代から症状が出始めることがあります。

親知らずが生えてくるのも一般的にはこの時期です。

歯並びが気になるようなら、この頃までに矯正を終えておくことをオススメします。

【成人期】20歳~60歳

社会に出ると生活環境は大きく変わります。

不規則な食生活、会社のストレス、寝不足、歯周病になってしまう要素がてんこ盛りです。

さらに20歳を越えるとお酒やタバコなどを始める人も多いと思いますが、特に喫煙は、歯周病やむし歯へのリスクを大きく高めます。

それなのに忙しくてデンタルケアを怠りがちになる人が多いのがこの時期です。

また40歳を超えると、歯のトラブルが急増します。

「子どもの頃から虫歯になったことがない」

「歯医者とは無縁の生活を送ってきた」

という方も要注意です。

自覚症状がないまま歯周病の進行が進んで急に重症化することもあるので、「私は大丈夫」と思っている方が一番危険です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【成人期】妊娠中

妊娠中はホルモンバランスの影響や身体の変化など、様々な要因で虫歯や歯周病になりやすい時期とされています。

妊娠中の歯のトラブルは、本人だけでなく産まれてくる赤ちゃんにも影響します。

妊娠中からキシリトール10%入りガムを噛んでいたお母さんと、そうでないお母さんでは、生まれたお子さんのむし歯菌の発生が約9カ月違う、という研究結果もあるそうです。

一度悪化してしまうと治療に時間がかかることもあるので、早めに対処することがいちばんです。

赤ちゃんのためにも、事前に歯周病やむし歯の治療をしておくようにしましょう。

【高齢期】60歳〜

加齢によりどうしても唾液の量が少なくなってしまいます。

唾液の分泌量が減ると菌が洗い流されなくなり、虫歯や歯周病のリスクが上がってしまいます。

入れ歯やブリッジ、インプラントのケアはもちろん、残された歯をいかに健康的に残していくかが重要になってきます。

糖尿病や高血圧、動脈硬化、認認知症など、全身の疾患へのリスクが高い年齢なので、それを悪化させる可能性のあるお口のトラブルは、できる限り解消しておかなくてはいけません。

合わない入れ歯を無理して使っていたり、歯がないままの状態でいたりすると、食べ物が咀嚼しきれず、消化器官への負担や誤嚥の可能性が高まります。

また厚生労働省や日本医師会は「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という「8020(ハチマル二イマル)運動」を推奨しています。

80歳で20本以上自分の歯を保つには、80歳になるまでのデンタルケアがとても大事になってきます。

高齢者の方で「もっと若いうちから歯を大切にすればよかった」と後悔している方をたくさん見てきました。

そうならないためにも、ぜひ「8020」を目指しましょう!

ブログ監修:山崎 明日海

小樽歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
2023.3〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業

 

・ホワイトニングサロンKiratt札幌店オーナー
・歯科衛生士歴3年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり