大人になってからの歯科矯正はするべき?矯正のメリットやあなたに合う方法を解説します!

歯の矯正といえば子供のうちにやるもの、というイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。

ですが最近では芸能人などの影響もあり、大人になってから歯の矯正を行う方が増加傾向にあります。

歯周病や歯並びの悪化、噛み合わせが悪いことで悩まれている方が、40歳〜50歳になってから矯正を始めるかたも珍しくありません。

そこで今回は、大人になってから歯科矯正を始めたいと思っている方に、歯科矯正のご説明やメリット、あなたに合う矯正方法などを解説していきます。

お子さんの歯科矯正に関して知りたい方は下記記事をご覧ください↓

矯正の種類

①ワイヤー矯正

一番有名なのがこのワイヤー矯正です。

歯の矯正と聞いて一番最初に思い浮かべるのがこちらの矯正方法ではないでしょうか。

歯にブラケットと呼ばれる器具を装着し、前に通したハリガネで引っ張ります。

矯正器具のせいで磨き残しなどが起きて虫歯になりやすいので、定期的に検診を受けるようにしてください。

見た目がよくないことがデメリットですが、最近では透明なブラケットやハリガネを使う方法もあります。

その場合費用が高額になってしまうので、予算と相談しましょう。

②リンガルブラケット(舌側矯正)

歯の裏側にワイヤー矯正の装置を取り付ける矯正方法です。

周囲の目を気にせず矯正できる点がメリットですが、様々なデメリットがあります。

装置が外れてしまいやすい、下に器具が当たって気になる、普通のワイヤー矯正と比べると力が弱いなど。

他にも舌側矯正の方が普通のワイヤー矯正よりも難しいため、矯正歯科医の腕が要求されます。

より綺麗な仕上がりを求めるのでしたらワイヤー矯正の方が無難だと思います。

こういったデメリットよりも、ワイヤーが人目につく方が嫌だという方は検討してみても良いでしょう。

③アンカースクリュー

歯科用の小さなネジ(アンカースクリュー)を歯茎の骨に設置し、そこを固定源に歯を動かす部分的な矯正方法です。

他の矯正方法に比べ、様々な弱点を克服し、短時間で効率的な治療が行えます。

全体的な矯正ではないので「前歯が部分的に飛び出ている、そこまで歯並びが悪いわけではないけど少し気になる箇所がある」というかたにおすすめの方法です。

④マウスピース矯正

マウスピースを装着するだけの矯正方法です。

透明なマウスピースのため、見た目を気にせずできます。

抜歯の必要性が低い方や、ワイヤー矯正の仕上げなど適しています。

基本的には1日20時間以上マウスピースを装着する必要があり、苦手な人は注意が必要です。

また歯並びがかなり悪い方や、噛み合わせに問題がある方には適していない矯正方法なので注意しましょう。

歯の矯正により得られるメリット

矯正は見た目をよくするためと思われがちです。

もちろんそれも大きな理由ですが、他にもたくさんのメリットがあります。

  1. 歯並びが改善するとお手入れが簡単になるので、虫歯や歯周病のリスクが低くなる
  2. 噛み合わせが改善されることでちゃんと噛めるようになり、栄養が十分に摂取できる。消化管に負担がかからない
  3. 奥歯の負担が分散し、結果的にお口全体の寿命が伸びる
  4. 噛む能率が改善されて顎の負担が軽くなる
  5. からだのバランスが改善されて、運動パフォーマンスや筋力が発揮しやすくなる

どれも見た目の綺麗さと比べるとなかなか実感が湧きにくいですが、歯の寿命を伸ばす上で大切なものばかりです。

歯の矯正って保険は効くの?

残念ですが、
基本的に歯の矯正は保険適用外の治療になります。

保険が適用されるには「放置していると健康が害されるような病気の治療」である必要があり、健康が害されるケースが少ない歯の矯正には保険が適用されないのです。

矯正の種類にもよりますが、代表的なワイヤー矯正になると100万円近い矯正費用が全額自己負担になってしまいます。

ですが諦めるのはまだ早いです。

歯の矯正治療は、ある特定の条件を満たした場合にかぎり健康保険が適用になります!

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓

矯正する場合歯は絶対に抜かないといけないの?

矯正をする際に、最も多く聞かれるのが「抜歯をしないといけないの?」という質問です。

健康な歯を抜きたくないという気持ちが沸くのは当然だと思います。

歯を抜くべきかどうか、これは率直にいうと人によります。

とくに日本人は顎が小さい方が多いため、歯が重なって生えている方が多いです。

このパターンの場合は、歯を抜かないと綺麗に歯が収まらないのです。

もちろん抜かない矯正方法がないか検討はしてくれると思います。

それでも歯科医が抜歯した方が良いと提案された場合、歯を抜くデメリットを十分にわかったうえで、抜いた方が患者さんにメリットが多いと判断したということです。

まとめ

  • 様々な矯正方法があるので、歯科医に相談して自分に合った矯正方法を選ぼう
  • 歯の矯正は見た目だけでなく、歯の寿命を伸ばす上で良いことばかり
  • 残念ながらほとんどのケースで歯の矯正は保険適用外
  • 矯正する時に歯科医が抜歯を提案することがあるが、抜歯した方がメリットが多いから

矯正はいつでも始められますが、早く始めるに越したことはありません。

最近落ち着いてきましたが、コロナ禍でのマスク生活の影響で目立ちづらいからと大人になってからの歯科矯正はかなり増えてきています。

見た目だけでなく8020運動(80歳になっても20本以上自分の歯を保つための運動)を見据えて、噛み合わせを整える歯科矯正を始めてみませんか?

ブログ監修:山崎 明日海

小樽歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
2023.3〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業

 

・ホワイトニングサロンKiratt札幌店オーナー
・歯科衛生士歴3年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり