親知らずはなるべく抜かないほうが良い?親知らずを残しておくメリットとは

こんにちは、
ホワイトニングサロンKiratt札幌店、歯科衛生士の山崎です!

歯科衛生士をやっていて良く相談されるのは

  • 「親知らずって抜いたほうが良いの?」
  • 「歯医者さんで抜くことを勧められたんだけど…。」
  • 「親知らずって残しておいたほうが良いの?」

このような悩みです。

結論を言うと、

親知らずがあることで何かしらの問題が起きている場合は抜いたほうが良いです。

ですが必ずしも積極的に抜かなくてはいけないものではなく、むしろ親知らずを残しておくメリットも存在するんです。

今回は親知らずを抜いたほうが良いケースの紹介や、親知らずを残しておくメリットについて解説していきます!

親知らずとは

親知らずは智歯とも呼ばれ、前歯から数えて8番目の歯になります。
永久歯の中で最後に生えてくる歯で、成人してから生えてくるケースも多いです。
まっすぐに生えてくることは稀で、大半の人は横向きに生えてきてしまいます。

親知らずを残しておくメリット

歯を抜いた際、代わりに移植することが出来る

将来どこかの歯を抜くことになってしまった場合や、事故などで歯が欠けたり破損した場合、親知らずを代わりに移植することができます。

条件がありますが、インプラントの代わりとして使うことだって出来るんです。

他にも歯の矯正を考えている方は親知らずが大事になってきます。

歯を矯正する際、ほとんどの場合どこかしらの歯を抜くことになります。

その時に親知らずが残っていれば、安心ですよね!

このように人間の歯の数は決まっているので、1本でも多いに越したことは無いのです。

親知らずを抜くこと自体にリスクがある

横に生えた下の親知らずの根と下あごの中にある大きな神経が近い場合があります。

そのため親知らずを抜歯する際に線形を損傷してしまうリスクがあります。

親知らずの大きさや映えている向き、深さなどの条件によって手術の難易度が変わるので、レントゲンやCTを使ってしっかりと状況を把握してもらいましょう。

手術難易度が高い場合は、抜歯するか否か、担当医と念入りに相談することをおすすめします。

なぜ親知らずを抜くことを勧められるのか

親知らずを残しておくメリットがあるとはいえ、人によっては抜いたほうが良いケースもたくさんあります。

歯周病にかかりやすくなる

親知らずは奥歯の最奥にあるため、非常にブラッシングがしづらいです。

また人によっては横や斜めに生えている場合もあり、隣の歯との間に食べかすや汚れがたまりやすいので、歯周病にかかりやすくなります。

ひどくなると歯肉の腫れや痛みが現れたり、隣の歯にまで虫歯が進行しで両方とも抜歯が必要になることも…。

それを防ぐためにあらかじめ親知らずを抜いておく事を勧められるケースがあります。

頻繁に親知らずが腫れてしまう場合がある

親知らずは細菌の温床となりやすいため、
疲れや寝不足で体の抵抗力が落ちたときに細菌が急増して炎症を引き起こすことがあります。

炎症がひどくなると、発熱を引き起こすこともあり、最悪の場合細菌が顎の中に入り込んで入院なんてことも…。

このような親知らずが原因で起こる歯茎の腫れや炎症を智歯歯周炎と呼びます。

智歯歯周炎は段階によって下記のように悪化していきます。

  1. 親知らず周囲の歯ぐきが炎症を起こし、腫れたり膿が出る
  2. 炎症の範囲が広がり、唾を飲み込むのも辛くなる
  3. 口が開けづらくなる、ほっぺたがパンパンに腫れあがる
  4. 発熱を引き起こし、頭痛や倦怠感などの症状が現れる

あまりに繰り返す智歯歯周炎を避けるためには、親知らずを抜くのが一番です。

これらの症状は親知らずが斜めや横向きに生えている場合が多いです。

妊娠中の治療が難しいため

女性の場合は妊娠中のホルモンバランスの変化にともない歯周病が進行しやすくなります。

つわりなどで歯磨きが難しいケースもあり、口内環境は悪化しやすいです。

そうなると親知らずの周りの歯茎がパンパンに腫れるなんてことも。

ですが、そうなったとしても胎児への影響もあり飲める薬などが限られてしまいます。

そうなる前にあらかじめ親知らずを抜いておいた方がよい場合もあります。

親知らずを抜いた後に気をつけること

抜歯後すぐは骨がむき出しの状態になるので、粘膜のフタができるまでなるべく刺激を与えないようにしましょう。

抜歯からだいたい2週間ほどで傷の穴がふさがっていき、1ヶ月ほどで歯茎がしっかりと元の状態に戻ります。

しかし中の骨はまだ再生中で、完全に元に戻るまでに約半年はかかるとされています。

親知らずを抜いた直後は傷口を触ったり、ブクブクとうがいすることは避けてください。

抜歯から1週間くらいは激しい運動や飲酒もNGです。血行が良くなると出血しやすくなるのでお風呂も湯舟にはつからずシャワーだけにするのが好ましいです。

抜歯後はゆっくりと時間をかけて治っていきます。

1ヶ月も経てば症状がなくなり前と変わらず生活ができるので、それまではなるべく安静にしていましょう!

親知らずを抜くかどうかは歯科医院でしっかりと相談しよう

親知らずを残しておくことにメリットはありますが、すぐに抜いたほうが良いケースも存在します。

まずは自分の親知らずの状態を歯科医院で診てもらいましょう!

レントゲンを撮ってみて、親知らずがまっすぐに生えているか。

親知らず周辺に虫歯はないか、磨き残しもなくしっかりケア出来ているか。

これらをしっかりとチェックしてもらい、問題ないようでしたら親知らずを大事に取っておきましょう!

まとめ

  • 抜かなくても良い場合は親知らずを残しておいたほうが良い
  • 親知らずを抜いたほうが良いのは、頻繁に炎症を起こしたり、真横に生えていて歯磨きが難しい場合
  • 親知らずを抜くかどうかは歯科医院でしっかりと相談することが大事

今回の記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

Kiratt札幌店では、歯科衛生士や専属のアドバイサーが在籍しています。歯に関するお悩みがあれば気軽にお問い合わせください。

ブログ監修:山崎 明日海

小樽歯科衛生士専門学校卒業

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。
2023.3〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業

 

・ホワイトニングサロンKiratt札幌店オーナー
・歯科衛生士歴3年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり