【歯科衛生士監修】電動歯ブラシのデメリットや危険性を把握しよう!

最近は電動歯ブラシを使って歯磨きをする方もずいぶん増えてきましたね。

たしかに電動歯ブラシは便利な物ですし、正しい使い方をすれば歯周病を予防することができます。

ですが使い方を間違えると歯を傷つけてしまうなどの危険性を伴います。

そこで今回は、
電動歯ブラシのデメリットや使い方を間違えた場合の危険性について詳しく解説していきます。

電動歯ブラシとは

電動歯ブラシには様々な種類があります。

往復運動するタイプ、回転運動するタイプ、振動運動するタイプ…。

共通しているのは人の手ではなく機械の力で歯を磨くということです。

もともと電動歯ブラシは老人、病人、手が不自由な方の為に開発されたものが「便利だよね」ということで一般の方へも普及していきました。

つまり電動歯ブラシは歯周病の予防アイテムとして開発されたわけではないのです。

それが最近では普通の歯ブラシより電動歯ブラシの方が磨き残しが少ない!歯周病を予防する為に電動歯ブラシを使おう!といった風潮になっています。

メーカー側も「歯ブラシよりも電動歯ブラシが良い!」と宣伝を謳って言うます。

果たして本当にそうなのでしょうか?

電動歯ブラシのデメリット・危険性

歯や歯茎を傷つける可能性がある

もちろん間違った使い方をした場合です。電動歯ブラシが全て歯や歯茎を傷つけるわけではありません。

電動歯ブラシの特徴として「人では不可能な歯の磨き方」をします。

例えば1秒間に数百回の高速振動などは、人間には絶対に不可能な動きです。

電動歯ブラシを使う方は当然歯磨き粉も使うと思いますが、ほとんどの歯磨き粉には研磨剤という、簡単に言えばヤスリの粉が入っています。

それを数百回の高速振動でゴシゴシ磨いたらどうなるか…。

人の手で磨くよりもはるかに歯や歯茎を傷つけてしまいます。

対策として、電動歯ブラシを使う際は必ず研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用するようにしましょう。

粗悪品を掴んでしまう可能性が高い

世の中には様々な電動歯ブラシであふれています。

その中にはまったく歯磨き効果がない、歯を傷つけてしまうような粗悪品も存在します。

電動歯ブラシは数千円程度の物から数万円する物もありますが、安い物を買うと粗悪品を掴んでしまう可能性が高いですね。

では高い電動歯ブラシを買えば安心かと言えばそんなことはありません。

可能性は低くとも、粗悪品を掴む場合は充分にあります。

一方市販の歯ブラシで粗悪品というケースは滅多に存在しません。

歯ブラシは高くても数百円程度ですし、品質のブレがあまりないから安心なのです。

電動歯ブラシは「磨けた気」になってしまう

歯ブラシ以上に電動歯ブラシは「磨けた気」になってしまいます。

電動歯ブラシ+歯磨き粉のコンビは特に要注意です。

電動歯ブラシの振動+歯磨き粉特有の爽快感は、とても気持ちよいので、本当に隅々まで磨けたのかが分からなくなってしまいます。

「私は電動歯ブラシをつかっているから正しく歯を磨けているはずだ」

といったように電動歯ブラシ過大評価しすぎる人がいますが、電動歯ブラシもあくまで道具の1つなので、使ったから磨き残しが減るというものではありません。

それを肝に命じるようにしてください。

電動歯ブラシはコストがかかる

歯ブラシは高くても数百円程度で購入できますが、電動歯ブラシは数千円程度の物から高いと数万円する物もあります。

さらに電動なので動かすための電気や電池代が必要ですし、ヘッド部分も定期的に購入して交換が必要です。

購入費や維持費がかかるのに、通常の歯ブラシよりもそれに見合う効果が期待できるかと言われると微妙だなと感じます。

つまりコスパが悪いということですね。

電動歯ブラシのメリット

電動歯ブラシのデメリットを挙げてきましたが、当然メリットもあります。

時間短縮になる

電動歯ブラシは人が手で磨いたのでは不可能な動きをするから歯や歯茎を傷つけて危険だと先ほど紹介しました。

逆に言えば歯を傷つけないようにうまく使いこなせば、歯磨きの時間短縮になるということです。

歯を傷つけないようするポイントは、

  1. ブラシはやわらかめのものを使用する
  2. 強い力で押しあてない
  3. 一ヶ所に長時間当てすぎない
  4. 歯磨き粉は研磨剤が含まれていないものを使う

上記を必ず守ってくださいね!

手が疲れにくい

当たり前の話ですが、もともと手が不自由な方の為に開発されたものなので手が疲れにくいというメリットもあります。

通常ブラッシングをする場合、歯ブラシを持った手を前後左右に動かさなければいけません。

電動歯ブラシの場合は歯に当てたら振動で磨いてくれるので、手を激しく動かす必要がありません。

電動歯ブラシが重たくて手の位置をキープするのが逆に疲れるという人もいるかもしれませんが、最近のものは軽量化されたものが多いので、そちらを試してみるのも良いかもしれません。

まとめ

今回の記事は電動歯ブラシを完全に否定するようなものではありません。

デメリットや危険性をきちんと知った上で、正しく使う分には良いと思います!

電動歯ブラシは正しく使えば、磨く時間の短縮ができて毎日の歯磨きが楽になりますからね。

電動歯ブラシを使いたい方は、ぜひ今回の記事を参考にして安全に歯を磨きましょう!

Kiratt札幌店では、歯科衛生士や専属のアドバイサーが在籍しています。歯に関するお悩みがあれば気軽にお問い合わせください。