口臭の種類を把握して自分に合った口臭対策をしよう!
口臭には様々な種類があるのをご存知ですか?
発生源によって生理的な口臭、飲食物・趣向品による口臭、病気による口臭、心因性の口臭など。
自分の口臭がどの種類なのか何が原因なのかをしっかり把握しないと、正しい口臭対策はできません。
そこで今回は口臭の種類を解説し、それに合った口臭対策をセットでご紹介します!
①生理的な口臭
人は生きている以上どうしても臭いというのは発生してしまいます。完全に無臭の人は存在しませんし、もちろん口臭も例外ではありません。
口の中には何億という細菌が存在しており、新陳代謝も活発におこなわれています。
さらに毎日様々な食べ物が口の中を通過し、その一部は細菌の栄養源となります。
最近が食べ物に含まれるたんぱく質や脂肪を分解する際に、におい物質が作られます。
ですが通常ではそこまで臭いは発生しません。それは唾液に含まれる自浄作用・抗菌作用が細菌の増殖を抑えてくれるからです。
つまり唾液の分泌量が少なくなると、生理的な口臭が発生してしまいます。
それを証明するのが寝起きの口臭です。
就寝中は唾液の分泌量が極端に少なくなるので、口内で細菌が繁殖します。
つまり起床直後は口臭が最も強いのです。
生理的な口臭を防ぐには
唾液の分泌を増やすことです。
先ほどお伝えした通り、唾液には自浄作用・抗菌作用があり口内の細菌の増殖を防いでくれます。
つまり、生理的な口臭が強い人は唾液の分泌が足りていないのです。
唾液の分泌を増やす具体的な方法はこちらの記事を参照してください↓
【梅干しだけじゃない!】唾液をたっぷりと出すために最適な食べ物とは
ちなみに起床直後は口臭が最も強い状態ですが、しっかりと朝ごはんを食べて歯磨きをおこなうと、口臭は急激に少なくなります。
これは朝食によって唾液の分泌が促され、歯磨きによって口内の細菌の数を大幅に減らすことができるからです。
口臭が気になる方は、面倒でも朝食を取って歯磨きをするということを習慣にしてみましょう!
②飲食物・趣向品による口臭
にんにく・玉ねぎ・ニラなど、臭いの強いものを食べると誰でも息が臭くなります。
またタバコを吸っている人の域はニコチンやタールなどの独特の臭いがしますし、お酒を飲んでいる人の息はアルコール臭いです。
これらを飲食物・趣向品による口臭と呼びます。
もちろんずっと臭いが残るわけではなく一時的なものなので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
飲食物・趣向品による口臭を防ぐには
防ぐ方法としては、人と会う前にはこれらのものを口に入れるのはやめましょう。
ガムや口臭ケアアイテム(ブレスケアなど)で対策しようとする方もいますが、あまり効果は期待できません。
なぜならニンニクなどを食べると、におい成分が腸から吸収されます。
それが呼吸から排出されたり、血管を通って尿や汗に交じって体外に放出されるからです。
つまり身体全身から臭いが発生するので、口内だけケアをしても意味がないのです。
にんにくを食べた翌日になってもにんにく臭がするのは、全身の毛穴から放出されているからなんですね。
なので対策方法としてはシンプルですが、人と会う前は臭いのするものは食べないということです。
③病気による口臭
口の中の病気
口臭の原因となる病気には、口の中、鼻や喉、呼吸器系、消化器系の病気などが考えられます。
特に口の中の病気が最も多い原因と言えるでしょう。
口の中の病気で一番多いのが、歯周病です。
歯周病は歯茎の組織が破壊され、出血や膿が出てくるので臭い物質が発生してしまいます。
軽度の歯周病ではそこまで臭いは発生しませんが、重度の歯周病(多数虫歯がある状態)になると口臭が気になってきます。
他には唾液腺の病気によって、唾液の分泌量が少なくなったり、唾液がネバネバしてくることがあります。
このような状態になると唾液の洗浄作用が弱くなり、歯や舌が不潔な状態になります。
また高齢の方は入れ歯の手入れを怠ると、特有の臭いが出てくることがあります。
とくに入れ歯のプラスティック部分は水を吸いやすいので、使っているうちに細菌が増殖する恐れがあります。
身体の病気
身体の病気によっても口臭が強くなる場合があります。
蓄膿症、慢性鼻炎、カンジダ病、糖尿病など。
蓄膿症、慢性鼻炎の場合は膿がたまることで口臭がきつくなり、カンジダ病は気管支や肺が原因で臭いが出ます。
糖尿病では、過剰につくられたケトン体が血流に入り肺へ運ばれ、ガス交換の時にアセトンが多く配収されるので口臭が強くなってしまいます。
なお糖尿病の方は歯周病にも同時にかかっている場合が多く、その場合早急な治療が必要になるでしょう。
病気による口臭を防ぐには
臭いの原因となる病気を治す必要があります。
ほとんどの方は歯周病が原因なので、行きつけの歯科医院でしっかりと治療を受けてください。
怖いのはその他の身体の病気です。
歯周病ではないのに自分の口臭が気になる方は、もしかしたら重大な病気を抱えているかもしれません。
気になった方は病院で検査をしてみましょう。
このように口臭を健康チェッカーとして活用することができると良いですね!
④心因性の口臭
口の中が綺麗で虫歯もなく健康状態も良いのに、それでも口臭が気になるという方がいます。
そのほとんどが、自分は口臭が強いと勘違いしているケースです。
『①生理的な口臭』で説明した通り、誰にでも多少の口臭は存在します。
生理的な口臭を気にしすぎることで過敏になり、結果的に唾液の分泌量が少なって口臭が強くなってしまう悪循環がうまれてしまいます。
おそらく「口が臭い」と知り合いから言われたりして、トラウマになっているのでしょう。
過去に指摘された経験があると、周囲の人の態度に敏感になってしまいます。
④心因性の口臭を防ぐには
もしかしたら「口が臭い」と言われたとき、たまたま生理的な口臭が強かっただけかもしれません。もしくは前日食べた料理が原因だったのかもしれません。
しかし口が臭いと言われた本人は「自分は常に口が臭いんだ」と思い込んでしまうのです。
対処法としては、歯科医院などで口臭測定をおこなって数値を見て臭くないんだと理解してもらうのが一番です。
他にはカウンセリングをおこない、「誰にでも多少の口臭はあるし、日によって臭いの強さも変動する」という口臭についての基礎情報をしっかり理解してもらうことが大切です。
まとめ
様々な口臭の原因について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
明確な原因が判明している場合は対処しなくてはいけませんが、自分が気にしすぎているだけというケースも良くあります。
必要以上に口臭を気にするがあまり、唾液の分泌が減りかえって逆効果になることもあるので、必要以上に気にしないことをおすすめします。
「生きている以上少なからず口臭は発生するし、無臭の人は存在しない」
これを覚えておくといいでしょう!
大阪歯科学院歯科衛生士専門学校卒業
一般歯科、小児、矯正、口腔外科、訪問歯科等を経験し、現在、フリーランスの歯科衛生士として、歯科医院に勤務しながらセルフホワイトニングサロン開業中。
歯科衛生士歴21年目
2022.7〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業
・ホワイトニングコーディネーター・歯科食育士・トリートメントコーディネーター資格あり