乳歯の虫歯は進行が早いって本当?原因や予防方法を詳しく解説します。

いきなりですが乳歯の虫歯は永久歯の虫歯に比べて進行が早いんです!みなさんご存知でしたか?

今日はその理由と虫歯になる原因、予防方法などを詳しく説明していきます。

乳歯の虫歯の進行が早い理由

歯の表面はエナメル質という成分からできています。

エナメル質とは歯の1番外側を覆っている表面の硬い層のことです。

人間の身体の中で最も硬い組織でそのほとんどはミネラルで構成されています。

エナメル質は元々平均2〜3mと薄いのですが、乳歯はこのエナメル質が大人の半分とさらに薄いのです。

虫歯の始まりはエナメル質からですが、そこから徐々に進行していきます。そのエナメル質が薄いと当然進行が早いのです。

生えたての乳歯は質がとても柔らかく出来ています。

歯は生えてから唾液に含まれるカルシウムとひっついて硬くなりますが、生えたてはカルシウムとひっつく時間が短い為、やわらかく、虫歯になってから短期間で神経まで進んでしまうことがあります。

ただ、乳歯は痛みが出にくいという特徴がありますので要注意です。

(子供は歯の神経の感覚が鈍いと言われています)

乳歯の虫歯の感染経路

では、なぜ虫歯になるんでしょうか?
意外と知らない方も多いですが、生まれた赤ちゃんのお口の中には虫歯の原因菌は存在しません。

ご両親、祖父母、ご兄弟から唾液を介して感染します。食器、スプーン、お箸などの供用や口移し、キスなどで虫歯菌が子供の口腔内へ侵入することで虫歯が発生します。

虫歯菌に感染しやすい時期ですが、乳歯の奥歯が生えてくる生後19ヶ月〜31ヶ月(1歳7ヶ月〜2歳7ヶ月)くらいが『感染の窓』と言われるように、感染しやすい危険な時期といわれています。

虫歯の原因は『歯の質』『糖質』『細菌(ミュータンス菌)』の3つの要素が重なると、時間の経過とともに虫歯の発生につながります。

乳歯の時に気をつけたいこと

糖分の多い飲食物

胃が小さくて食事量が少ない幼児期にはおやつで栄養素を補う必要がありますが、糖分の多いおやつを与えてしまうと虫歯のリスクが高くなります。

菓子パンや果物の缶詰などはお手軽で食べやすいですが、糖質が高く注意が必要です。

一見体に良さそうなスポーツドリンクや乳酸菌飲料にも砂糖がたっぷり使われております。

水分補給する場合や、普段の飲み物は清涼飲料水ではなく、水やお茶を飲むようにしましょう。

料理に使う味の濃い調味料、ケチャップやカレールー、味醂なども糖質が多く含まれていますよ。

だらだら食べ

同じ砂糖の量が入ったものを一度に接種するより、だらだら長い時間食べるほうが虫歯になる確率が上がります。

溶けにくいアメやキャラメル、ガムや、グミなどはだらだら食べてしまうので要注意です。

虫歯がどのように進むのか

初期虫歯→C0

虫歯は穴があいてしまうことだと認識されている方も多いとおもいますが、初期の虫歯は『脱灰』(だっかい)といって歯の表面のエナメル質が溶けることで歯が白く濁るというところからはじまります。

脱灰とは目には見えない小さい穴が空いた状態で虫歯の初期段階(C0)のためシミたり痛みが出たりすることはほとんどありません。

そのため気付かずに放置してしまうことがほとんどです。

エナメル質う蝕(うしょく)→C1

脱灰を放置すると、エナメル質が徐々に溶かされて歯の内部へと侵されていきます。

これがいわゆる虫歯です。

象牙質(ぞうげしつ)う蝕→C2

象牙質(ぞうげしつ)とは、エナメル質の下にある歯の本体を作っている部分です。

象牙質まで虫歯菌感染を起こしていると、痛みやしみるなど何らかの症状を感じることがほとんどです。

神経まで進行したう蝕→C3

象牙質の下にある神経の部屋まで虫歯が進んでしまうと、ズキズキし我慢できないほどの痛みを感じます。

神経まで達してしまった場合は虫歯治療だけではなく、神経の治療が必要になります。

歯の形がなくなるほどの虫歯→C4

ここまで進行してしまうと痛みが出たりおさまったりを繰り返します。

虫歯菌に侵された神経が炎症を起こし、歯の根っこの先に膿の袋ができ、噛むと痛みがでることもあります。

神経の処置が出来る場合、歯を残して治療しますが、永久歯に影響がでる場合や、永久歯の生え変わりが近い場合は抜歯することもあります。

虫歯を放置すると起こる悪影響

乳歯は食べ物を噛み砕いたり、噛み切ることで消化を助け、栄養素の吸収がよくなります。

しっかり噛むことで唾液を出したり顎が発達し顔の形も整います。

虫歯が進行すると歯が痛かったり、噛む場所がないせいで固い食べ物を避け、偏食になります。咀嚼回数が減少し顎が十分に発達しなくなり歯並びが悪くなることもあります。

それ以外にも、虫歯によって生え変わりより前に乳歯を失うと、両隣の歯が傾いて生えてきたり、違う場所に永久歯が出てきたりします。

そして乳歯の虫歯が進行し、根っこの先に膿の袋をつくると、その下で育っている永久歯に悪影響を及ぼします。

変色していたり凹んだ歯が生えてきたりする場合もあります。

虫歯の予防方法

乳児の虫歯を予防するためには、以下のポイントが重要です。

正しい歯のケア

歯が生え始めたら、歯ブラシを使って歯磨きを行います。仕上げ用の歯ブラシを使いしっかり仕上げ磨きを行いましょう。

また、歯の隙間がないお子様には、販売されている乳歯用のデンタルフロスなどのご使用も効果的です。

食事の管理

長時間にわたって甘い飲み物や食べ物を与えることを避けましょう。

『10時』『15時』など時間を決めておやつを与える事も虫歯予防には重要です。

定期的な歯科検診

乳歯が生えてきたら、定期的に歯科を受診しましょう。

専門家の指導のもとで歯の健康状態をチェックし、必要な処置や予防法を提案してもらえます。

フッ素を取り入れる

日頃からフッ素入りの歯磨き粉やジェルを使用し、定期的に歯科で高濃度のフッ素塗布をすることで歯の歯質強化につながります。

予防処置をする

生えたての奥歯の溝の部分は虫歯になりやすい3大部位です。

シーラントと言って虫歯が出来る前に、溝を埋めてしまう処置もありますので歯科医院で聞いてみましょう

まとめ

乳児の虫歯は早期に発見し、適切なケアを行うことが重要です。

歯の健康状態を維持するために、日常的な歯のケアと定期的な歯科検診を組み合わせて実施しましょう。

ブログ監修:川畑 リサ

大阪歯科学院歯科衛生士専門学校卒業

一般歯科、小児、矯正、口腔外科、訪問歯科等を経験し、現在、フリーランスの歯科衛生士として、歯科医院に勤務しながらセルフホワイトニングサロン開業中。

歯科衛生士歴21年目

2022.7〜歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロン開業

・ホワイトニングコーディネーター・歯科食育士・トリートメントコーディネーター資格あり

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